パッシブ空調

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《《《2023年9月15日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第320号》

実は先日、娘の小学6年生のテストの長文のタイトルが、『建築家になろう』でした。

内容的に面白かったのでシェアします。

問題文だけ抜き出したので、ご参考に。

エアコンなどの機械に頼らないで、夏の蒸し暑さを解消する方法として、パッシブ空調があります。庭の植木などを通り抜けてくる風はひんやりと心地よく肌を冷やしてくれます、暑いとき、庭に打ち水をすると気化熱で周りの温度が下がります。自然の涼しい風を取り込むことで、部屋の温度は下がります。

もともと日本の家は、木の柱と柱の間にガラス戸や障子をはめ込んで、大きな開口をつくり、縁側をつけるつくりでした。夏には庭に打ち水をして、涼しくなった風が庭木のよい香りを部屋に運んできます。まさに自然の冷房です。

日本では、がまんできないほど暑い日があります。そんなときは、やはりエアコンのお世話になります。

しかし、ただ部屋を冷やすばかりでは、健康をそこないますし、電気エネルギーも消費します。 家の冷房はパッシブ空調を基本とし、ときどきエアコンを使うようにするとよいでしょう。

日本の伝統的な家は、冬は日が当たると、大きな開口から日が差し込んで部屋の中が暖かくなります。

 でも、天気が悪いととても寒く、暖房してもその 大きな開口 から部屋の暖気が逃げやすいという弱点があります。そこで、冬に少しでも部屋の温度を下げないようにし、 すきま風が入らないようにするために、窓をより小さくして気密性を高め、壁には断熱材を使うやり方が普及するようになりました

しかし、これでは部屋の空気がよどみがちになり、健康を害することがあります。また、暖房の設備によって、部屋の温度を高くするだけでは、健康に暮らすことは出来ません。 窓を開けたり、換気扇による適度な空気の入れ替えが必要になります。

時代に合わないエアコン嫌い

この文章を読んで解りますが、この文章が書かれたのは昭和の頃だと思います。

1991年から2000年の10年間の8月の東京の最高気温の平均は、31.3度でした。最低気温の平均がが23.5度でした。更に遡ると、8月の30度超えは数日という年が多くあります。

つまり、今から20年以上前は確実に今より涼しかったのです、

当たり前といえば当たり前ですが、令和になって無理にエアコン無しで夏を過ごそうとすると熱中症になって命を失います。

特に70代以降の高齢者の方は、圧倒的に水分の欠乏に弱いのです。

この問題文の季節は、古き良き時代であって、このような考えをプロがもっていたので、日本の住宅性能が諸外国に比べてかなり劣ったともいえるのでは無いでしょうか。

これは、30年以上前の常識になりますね。

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Posted by 湊 洋一