経営コンサルタントの頭の中 52

コロナ不況の時の広告

先月は立ち位置の話をさせて貰いました。今月もこの話題を掘り下げようと思っていたのですが、状況が一変してしまいましたので、現状に合わせて少し内容を変えてお伝えしたいと思います。

お客様の頭の中に関してですが、今は少なくとも新聞やワイドショー、ニュースを見ている方は不安でいっぱいだと思われます。

つまり、何か新しい検討や行動に移すことに関しては、慎重になる状況です。これは、この問題、つまりウイルス問題が解決しないと、難しいですね。

だからといって、集客を諦めるというの事はあり得ません。来年まで仕事がたっぷりあるという

工務店様はともかく、注残といっても精々2~3棟という場合は、これから新規を獲得しないといけません。ただ、受注するのはしばらく難しいかもしれませんが。こんな時は、こんなメッセージが有効になります。

・コロナウイルスの影響で建材が入ってきません。こんな時は、急いで住宅会社を決めるのは得策ではありません。この際ゆっくり決めませんか?

・ウイルス対策には換気が重要なんですが、換気が売りの会社ってありません。どうしてかご存じですか?

住宅のプロ、建築のプロとしてのアプローチでしかも、お客様が気になっているポイントを突く

というのも、1つの手かなと思います。

特にこれらのキャッチコピーは、特別秀逸ではないですが。今なら集客が取れるでしょう。

見学会に来て貰うというよりは、問合せを貰う事には充分有効かなと。見学会の場合は、1組限定の予約見学会が有効です。きちんと消毒しているという事を表現すると来て貰える可能性が上がります。

次亜塩素酸や、アルコールなどで毎回清掃しますとチラシに書くだけで充分に行ってみようかと言う気持ちにはなると思います。

お客様の心配・不安を解決する

要するに、集客の基本はお客様の不安や問題を解決する手段の提供と考えると良いと思います。

それが、どんな解決策でも構わないのです。

ほとんどの国民の意識が、今は『コロナウイルス』に向いていますので、コロナウイルス問題の解決策を提供すると、どんな人にも刺さります。

そして、それが深く刺さった人は行動するという事になりますので、上手くコロナウイルス問題を集客に活用して貰えれば良いと思います。商売っ気が見えると嫌われるので気をつけて。

ですが、平時はそうは行きません。

人々はそれぞれ違った問題を抱えていますし、不安も人それぞれです。ですが、同じ階層に所属している人々(英語ではクラスターといいます)は、似たような悩みを抱えています。

という事は、1人をきちんと取材すれば、同じようなクラスターの人に共通の部分は見つかることになるわけです。

それが何か?は、皆さんで調べてください。というのも、私は皆さんのお客様を全く知らないからなんです。

ですので、皆さんが自社の商圏で、実際に有効なお客様をヒアリングするという事を、普段もやられていると思いますが、今後も続けられると良いのかなと思いますね。

今後のお客様のタイプ

今後は少子化がやってきます。そして、若い人の数が減ってくると言われています。

現在、50代後半の経営者はあと10年。50代前半の方もあと15年はこの仕事を続けないといけません。(もっとも、収益が充分にあって資産がある場合は無理に同じ仕事を続ける必要はないと思いますが。)

その場合は、今後必ず新築受注で会社を維持して行くのは難しいと考えざるを得ません。

今後の20代、30代はどのように行動するのか?現在の若い世代のように新築を建ててくれるのか?

それとも、空き家問題解決のために、中古を購入してリノベを行う事が主流になっていくのか?このあたりがはっきり見えてくるのがこの5年ではないでしょうか?

また、今回のように大きな事件が起こると消費のマインドが大きく変わるというのはよくあることです。

つまり、この問題が解決しても、例えばネットで仕事をするという流れは途絶えないように、人々の考えは変わるかもしれないのです。それを追いかけるのは経営者の責任ですね。

Posted by 湊 洋一