エアコン超効率化のために
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年6月30日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第342》》
エアコンのスイートスポットって?
エアコンの出力と効率の関係をいつも考えていました。
というのも、エアコンというのは定格付近で使うのが一番効率的という人と、イヤ定格の半分ぐらいが一番効率的だという人いるのです。
僕が尊敬する松尾設計室の松尾先生は、こんなグラフを使っています。
これだと定格の70%ぐらいにピークが来ています。
東京大学の前先生は、別なグラフを日経クロステックの記事に掲載されています。
これはあくまで、概念図で実測図ではない様ですが、定格の50%ぐらいにピークが来ています。
この2つを見比べて、思うに、エアコンの実際の機器ごとのデータというのは公開されていない様ですね。
ですが、定格が最大効率の地点ではなく、大凡定格の50~70%の所にピークが来るということで良いのかなと思います。
つまり、2.5kwの8畳用のエアコンは、1.2から1.5kwで運転する時に一番効率が良い、つまりAPFが高いと思って良いようです。
実際の運転状態
ですが、実際の運転状態はどうかといえば、これはダイキンの研究発表に載っているグラフですが、前先生のグラフの注釈にも書かれているように、こうなります。
つまり、立ち上がりですね。暑い!エアコンのスイッチONをして、室内がまあまあ冷えてくるまでの、30分から1時間程度は、エアコンは定格付近から、最大能力付近で運転しています。
そして、そこそこ涼しくなったら、コンプレッサーを止めて、ファンだけで運転する。つまり、このグラフでの一番出現率の高い数値での運転になるわけです。
ファンだけが回って、その結果フィンが暖まってきたら、またコンプレッサーがちょっと回って、フィンを冷やすけれども、すぐに寒くなりすぎるので、コンプレッサーをまた短時間で止めてしまう状態です。
この時の効率は、定格運転時と同じように低い効率で運転することになります。
本来は定格の半分か少し上ぐらいが、機械にとってもほどほどで良いし、効率も上がるのですが、その部分は普段はあまり使えていないということになります。
そのための、エアコン1台で全館空調
そこを使う工夫をしたのが、2階建てを1台で冷房、暖房している全館空調システムです。
しかも、あまり余裕を持たせることなく、最大値の50~70%程度で運転できるような機種の選定を行うのです。
そうすると、この上の一番頻度が高いところが、中間領域の所に移動してきます。
この時にエアコンはあまり休んでいないことになるのです。
つまり、一番効率の良いゾーンを使えるようになります。
シミュレーションをして、定格ギリギリに冷暖房負荷が来るよりも、もうちょっと余裕を持たせた機種選定にする方が、圧倒的に効率が良いことになります。
ホームズ君などのソフトには、これをシミュレーションできる機能があるわけですね。もちろんメーカーからのデータが入っているわけでは無いと思いますが、そうでないと近似でも電気代のデータは出てきません。
つまり、エアコンの機種選定は、シミュレーションを必ず行って、最大冷暖房負荷の1.5~2倍のエアコンを選ぶともしかすると一番効率が良い機種選定になるのかなと、今日の検討を通じて理解いたしました。
わからなければ、口答でも説明いたしますので何でも聞いてくださいね。
今日はいつもよりちょっとマニアックでしたね。明日も頑張ります。
また、メルマガも頑張って毎日書いています。お申し込みは下記からお願いいたします。