本当にトリプルは必要なのか? 3
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店を元気にする記事を書いていきたいと思います。
《《《2021年9月28日の断熱ブログ第80号》
札幌でもトリプルは必要ないか?
先日は、このような投稿をさせて貰いました。
このシミュレーションは東京で、樹脂アルミペア、樹脂ペア(APW330)、樹脂トリプル(APW430)の3つのパターンで考えてみたものです。
UA値は窓を入れ替えるとはっきり変わりますが、電気代の差はあまりないという結果になりました。
年間暖房費〔ペア比較〕 年間冷房費 冷房用エアコン
UA値0.76〔複合ペア)~ \53,002 \14,595 14畳用
UA値0.65(APW330) ¥51,591〔7%減〕 \12,466〔15%減〕 10畳用
UA値0.55(APW430) \48,222〔9%減〕 \11,189(25%減) 8畳用
エアコンのサイズは違いますが、電気代の差はわずかです。
暖房費よりも、冷房費の方が割合としては差が大きいです、でも、金額は暖房費の方が大きく差が出ます。
東京の場合は、年額では、こうなります。
UA値0,76 \67,597
UA値0.65 ¥64,057 差額 \3,500
UA値0.55 \59,411 差額 \8,186
樹脂アルミペアから、樹脂トルプルにしても年間で8千円しか差が生まれませんでした。
窓を樹脂アルミから樹脂トルプルに変更する民はかかる費用は50万円ぐらいとすると,元を取るのに60年以上かかります。
これだと、わざわざトリプルサッシを導入するといってもあまりに投資効果が無いよなということになります。
同じ条件で場所を変えるとどうなるか?
正直なところ、札幌ではUA値0.76の住宅は寒すぎるので、この性能の住宅は新築では皆無だと思いますが、あくまで机上の空論を思って確認してみてくださいね。
冬の室温は23度、夏の室温は26度に設定しております。なお、札幌の場合は夏も冬もエアコン付けっぱなしになります。
更に、真冬の寒い日はエアコンだけでは寒すぎるタイミングが早朝に発生しますが、それはあくまでシミュレーションということで片目をつぶりました。
このブログの読者には北海道の方は余りいないと思いますが、6地域よりも寒い地域は参考になると思います。
まずは、樹脂アルミペアサッシ(UA値0.76)の光熱費はこんな感じです。
更に、樹脂ペア(UA値0.65)だとこんな感じですね。
樹脂トリプル(UA値0.55)の建物だとこんな感じになります。
細かい数字は上記のグラフをご覧下さい。
全体のまとめは下記の通りです。
UA値(サッシ) | 年間暖房費(円) | 年間冷房費(円) | エアコン |
UA値0.76 樹脂アルミペア | 157,320 | 2,086 | 29畳用 定格10.6kwh |
UA値0.65 樹脂ペア(APW330) | 134,596(14.5%減) | 1,015 | 29畳用 定格10.6kwh |
UA値0.55 樹脂トルプル(APW430) | 118,107(25.1%減) | 980 | 29畳用 定格10.6kwh |
窓だけを変えてUA値0.76をUA値0.55に上げると、年間暖房費+冷房費の合計差額は、40,319円になります。30年間で120万円を超えるので、これだと性能を上げるべきだという結論になりますね。
基本的には、6地域以南は、超高断熱住宅で無くても光熱費の差は大きくありません。
ただし、北海道ほど極端では無くても、3地域、4地域、5地域の方は冬寒ければ寒いほど、光熱費でも、快適性でも性能が高い建物が良いのでしょう。
今回は、6地域と2地域のシミュレーションでしたが、別なプランで2地域、4地域、6地域で比較をやってみたくなりました。
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