の乾燥対策でお風呂場から加湿はありか?

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株式会社MXエンジニアリングの湊です。

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《《《2022年7月5日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第347》

80%と67%はどちらが乾燥?

今現在は、真夏なので想像も付かないのですが、Twitterで疑問があったので、ちょっと計算してみたいと思います。

東京の外気 1月 最低気温0.4度 平均気温 4度 平均湿度 67%

高崎の外気 1月 最低気温-2度 平均気温 2度  平均湿度 61%

札幌の外気 1月 最低気温-10.4度 平均気温-7.4度 平均湿度 80%

6地域の東京と、5地域の高崎、2地域の札幌のデータを並べてみました。

この外気が乾燥しているのか?それとも、乾燥していないのか?わかるでしょうか。

平均気温の4度で67%と、-7.4度の80%だとどっちが潤いがあるのか?

これだけでは全然理解できないと思います。

ですので、絶対湿度を使います。

絶対湿度は、1立米中の水分量を水の量gで表示するものです。

東京 気温4度 湿度67% ⇒ 絶対湿度 4.3g/立米

高崎 気温2度 湿度61% ⇒ 絶対湿度 3.4g/立米

札幌 気温-7.4度 湿度80% ⇒ 絶対湿度 2.3g/立米

と、想像はしていましたが、札幌が一番空気が乾燥していて、東京がこの3つの中では一番潤っているということになります。

問題は、この空気を暖房して22度にするということです。この時の相対湿度は、こうなります。

札幌 絶対湿度 2.3g/立米 ⇒ 相対湿度 11%

高崎 絶対湿度 3.4g/立米 ⇒ 相対湿度 17.5%

東京 絶対湿度 4.3g/立米 ⇒ 相対湿度 22%

札幌は、相対湿度がたった11%だし。東京でも22%しか有りません。

この外気が、換気を回していくと1時間に建物の半分の気積が入ってきます。

こうしてみると真冬の外気は本当に乾燥しているんですね。

ちなみに、札幌は夏の平均気温が20度、湿度が86%とかなりの湿度です。この時の絶対湿度は、14.7g/立米です。東京は26.5度、80%ですので、絶対湿度は更に高くて、20.5g/立米になります。

絶対湿度で比べるとよくわかりますね。

本題のお風呂の湿気は、屋内を潤すのか?

冬の湿度は、相対湿度を50%目標にしていきたいとします。

冬の屋内で、気温22度、相対湿度50%の時の絶対湿度は8.7g/立米になりまsす。

札幌で立米2.3g ⇒ 8.7g  その差 6.4g/立米 足らない

高崎で立米3.4g ⇒ 8.7g  その差 5.3g/立米 足らない

東京で立米4.3g ⇒ 8.7g  その差 4.4g/立米 足らない

住宅がのべ床100平米として、2.5mの天井高さがあると建物の気積は250立米になります。

そして、この足らない分水分量は。下記の通り値になります。

札幌 6.4g/立米不足 x 250立米 = 1.6kg

高崎 5.3g/立米不足 x 250立米 = 1.33kg

東京 4.4g/立米不足 x 250立米 = 1.1kg

これだけの水分量を供給しないといけません。

しかも1時間半分が外気に入れ替わるので、24時間ではこうなります。

札幌 1.6kg x 0.5 x 24時間 = 19.2kg

高崎 1.33kg x 0.5 x 24時間 = 16kg

東京 1.1kg x 0.5 x 24時間 = 13.2kg

つまり、札幌だと20リットル近い加湿が必要で、都内でも24時間で13リットルの加湿をしないと暖房中の湿度50%を保てないことになるのです。

これにしたいして、浴室から供給される水分量は、こんな感じで試算されます。

浴室の気積 1.6mx1.6mx2.3m = 約6立米

湿度は100%で、室温は35度だとすると、絶対湿度は39.6g/立米になります。

この湿った空気が、リビングなどに拡散しますが、湯気の分を大きめに考えると、浴室内の湿度量は、6立米 x 39.6g/立米 x 3回転分 = おおよそ720gぐらいの水分量です。

これだと、建物全体に必要なのは、1時間でも、札幌800g、高崎で665g、東京で550gですから、1時間ぐらいは加湿器を止めてもいい量ですね。

リビングの気積が20畳だとするとおおよそ80立米ぐらいですから、札幌で250g、高崎で210g。東京で180gぐらいが1時間に必要な量になります。

これで比較するとまあ、リビングだけではお風呂に入ってから2~3時間の助けになると思いますが、建物全体で考えると足らないということになるわけです。

そのため、冬での加湿は、加湿器をしっかり使って、お風呂に入って、お風呂の湿度を取り込んだとしても、1日都内でも10リットル以上、寒い所に行けば行くほど、18リットル以上加湿する必要があります。

ご理解いただければ幸いです。

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Posted by 湊 洋一