経営ノート

「■コストダウン編12■職人手間を減らす合理化案とは」

先月号では、今後工務店が生き残るためにはコストダウンは必要というお話と、
その中で職人さんの手間を下げるのがとても重要ではあるが、
職人さんの年収を考えてあげることが大切であるという話をさせていただきました。

その中身はどんなことかという話になります。

特に大工さんですが、坪単価で2.5~3.5万円というのが
一般的な住宅会社の大工手間ではないでしょうか?

中には、4万円を超えるような会社もあると思いますが、
例えば外張りをやっているなどの特殊な事情や、
内部の造作工事込みである場合もあるかもしれません。

ですが、職人さんの年収まで考えてあげている工務店はあまりないかもしれません。

実際に南九州でコストダウンを行ったときの例ですが、
坪2.6万円の大工さんの年間棟数が7棟前後でした。

この大工さんは親子2名で入っていたので、年収は2人で630万円ということになります。

2.6 万円x 35 坪x 7 棟= 637万円

大工さんの場合は、ガソリン代も金物も道具もこの金額に入っていますので
実際の手取りは親子で月に30万円あるかないかです。

もちろん、これで充分という大工さんもいらっしゃると思いますが、
例えば大手FCなどの場合は、大工手間が坪2万円でも、
年間12棟前後が1人の大工でできるように工夫されています。

この場合は、年収が800万円を超えることになります。

大工が1人300万円しか稼げない工務店と1人800万円上稼げる住宅会社だと
どちらの方がいい大工が集まるか?というのは明らかだと思います。

どうすれば現場スピードが上がるか?

ではどうすれば現場でのスピードが上がるでしょう?
それは、常に大工さんの1日あたり、時間あたりの単価を知る必要があります。

1棟75日作業する大工さんの場合は、坪35坪、
3万円の大工の場合は、1日の日当は14,000円になります。
時給換算でいけば、およそ1700円ぐらいでしょうか?

つまり大工を1日遊ばせておけば、14,000円の費用を大工さんが負うということになるわけです。

工務店さんの場合は坪で受けてもらっているのであまり意識は無いと思うのですが、
大工さんにとっては頻繁に手が遊ぶような場合はたまりません。

極力スムーズに大工さんの工事が進むように配慮をすれば、
1棟の建築スピードがどんどん上がります。

そして、年間7棟だった大工さんが10棟。10棟だった大工さんが12棟できるようになれば、
コストダウンに協力して貰えるようになるわけです。

 

そして、各業者に例えば、サッシを間配りしてもらう、
端柄材も全部プレカットで入れてもらう、
ボードを丁度切らない高さに天井高を調整するなど、様々な手段を講じて
工事をスピードアップするといいのではないでしょうか。

その場合は、間配り代金、プレカット代金のコストアップと
大工さんの時給で比べてどちらが総合的に得かを判断するのが肝要です。


■コストダウン編バックナンバー■
コストダウン編1 アルミサッシのコストダウン方法
コストダウン編2 業者さんのコストの目安
コストダウン編3 給湯器のコストダウン
コストダウン編4 大工手間のコストダウン~前編~
コストダウン編5 大工手間のコストダウン~後編~
コストダウン編6 人工のコストダウンの基本
コストダウン編7 人工の相場を調査する
コストダウン編8 漆喰のコストダウン方法
コストダウン編9 工務店は今コスト削減をするべき
コストダウン編10 コストダウンセミナーのご案内
コストダウン編11 職人手間を減らす方法

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