窓を小さくする設計が有利に?

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《《《2023年9月18日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第323号》

窓はどうしても断熱が弱くなります。

UA値をいい数字にしようと思うとどうしてもそうなります。

というのは、窓U値2.00W/平米K前後ペアサッシですが、これを同じサイズで断熱材の厚さに比べると高性能16kgのグラスウールで、熱伝導率0.036W/mKの場合は、1cm程の厚さで0.036W/mK÷0.01m=3.6W/平米Kになってしまいますから1.8cmの厚さで丁度2.00W/平米Kになります。

つまりは、樹脂ペアサッシは、1.8cmの厚さの高性能16kgのグラスウールと同じような性能ということになります。

実際は、石膏ボードなどもありますからそれよりも薄い断熱材と同じになります。

つまり、窓が一切無い建物を作ったとすると、比較的簡単に熱伝導率上げることができるのです。

窓を極力減らす設計

つまり、建築基準法上で許される限り窓を減らして行くというのが,これからの住宅のトレンドになるかもしれません。

先日も、ある地域の外張りのGWの立ち会いに行ってきましたが、充填もGW、外張りもGWでUA値が0.23W/平米Kだというわけです。

その建物は、比較的南側に窓が集約されて、明かり取りの小さい窓しかありませんでした。

許可をいただいていないので,さすがに勝手に画像は載せられないのですが、東西面にできるだけ窓をなくす設計というのもかなり流行ってきています。

建築基準法では、採光と通風のために、窓を設ける必要性について語られていますが、実際に住まい手はあまり大きな窓をつけるのを嫌がる方もいらっしゃいます。

ということで、コストも下がるので今後窓が小さい建物は増えてくるのかなと思っています。

南側の窓を大きく取るパッシブ設計

それに対して、パッシブ設計という考え方があります。

これは、南側の窓を大きく取ることが、最終的に冬の太陽光を取り入れて暖かくなるというシミュレーションや経験に基づくものです。

実際に、太陽光がしっかり入ってくれば、真冬でもとても暖かい室内になります。

夏の冷房よりも、冬の暖房の方がエネルギー消費は大きくなりますので、これは理にかなっている考え方です。

ただし、夏の太陽光をしっかり取り入れる事が前提です。

隣地の建物が迫っていて、日が入らないという建物の場合は、窓を小さくする方が有利な場合があります。

何でも南側大開口がいいというわけでは無く、必ず建築値の状況を踏まえて、どちらが良いのか?そして、その理由とともにご提案されると、良いのかなと思っています。

そのためには、太陽の動きを予測しないといけない訳で、より住宅設計は高度になると思います。

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Posted by 湊 洋一