熱交換型換気システムの除湿と加湿
こんにちは。
MX代表のみなとです。
今日も、毎日のブログを書いていきます。
今日は『失敗ばかりの人生だ!』を書こうと思いました。ちょっと手違いで思いっきり数字を使ったブログになってしました。
この手のブログの方が個人的にしっくりきます。というのも、これを他の人が書けるとは思えないのです。
『失敗ばかりの人生だ!』は、来週以降年末進行でまた書きますね。
僕の人生には失敗したかありませんから。ちょっと自虐ですが。
いずれにしても、工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
《《《2022年12月18日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第56号》》》
熱交換型換気システムが除湿機になるとか、加湿器になると知ったことかと思う方が多いでしょうね。
またでも、個人的には、こんな地味な解説記事が、僕の存在意義かなと思っています。
理由は、正直プロの設計士の方々はこんなことにあまり興味が無いと思います。
当然ですが、換気システム作っている皆さんはご存知でしょうけれども、工務店さんは当然ご存知だと思っていらっしゃるでしょうね。
ですが、意外にご存じないのは僕は知っています。
そして、熱交換型換気システムのこの機能に始めに注目したのは、松尾設計室の松尾先生なのです。
ですから、基本構想は松尾和也さんですが、僕なりの解説も付け加えておきます。
テーマとしては、『熱交換型換気システムは、加湿器にも除湿機にもなる』です。
まずは、熱交換型換気システムについては、当社のブログで確認してください。
熱交換型換気システムには、全熱形と顕熱形があります。
全熱形は、和紙などの空気を通過させる素材などを使って、湿度を交換します。
つまり、夏の場合は入ってきた空気の熱を奪って、湿度は入れずに空気を屋内に入れますし、冬の場合は熱を加えて、湿度は補うという性質があります。
これに対して、顕熱形は金属やセラミックなどを使って熱を交換します。
これだと湿度の交換は発生しません。
ただし、熱交換素子は長持ちします。この顕熱形の熱交換型換気システムはヨーロッパに多いのですが、欧州は湿度がずーっと低いので、湿度についての悩みは無いのだと思います。
加湿と除湿
加湿機、除湿機として使えるのは、この全熱形の熱交換型換気システムの場合です。
顕熱形の場合は、湿度の交換が起きないので使えません。セラミックが熱交換型素子の場合は少しは湿度の交換が起きますが、定量的に測定できる範囲ではないですね。今度どののぐらい起きるか聞いておきます。
そして、どのぐらいの湿度の交換が起こるかは、熱交換型換気システムのカタログに記載されています。
通常カタログは、最高性能を記載していますので、湿度の交換はその3/4程度で考えて貰えれば良いと思います。これでも、正確な数値では無くあくまで感覚的な数値です。
条件によってはもっと良いでしょうし、悪い場合も考えられます。
とりあえず。湿度の交換効率を仮に50%、温度の交換効率が65%程度として計算してみます。
夏の外気 35度、湿度65% この時の絶対湿度 23.3g/kg
屋内 26度、湿度50% この時の絶対湿度 10.5g/kg
となります。これで50%とすると (23.3g+10.5g)÷2=16.9g/kg
ということになって、温度が65%程度交換されるとすると、
26+(35-26)x0.35 =29.15度 の空気が入ってきます。
この時の相対湿度は66.5%ぐらいになります。
つまり、熱交換型換気システムで23.3-16.9=6.4g分の湿度が除湿された事になります。
逆に冬は、
冬の外気 10度、湿度30% この時の絶対湿度2.3g/kg
屋内 20度、湿度50% この時の絶対湿度7.3g/kg
ということになって、これが熱交換型換気システムを通ると
湿度 交換能率が50%の場合 (7.3+2.3)÷2=4.8g/kg
温度 交換効率が65%の場合 20-(20-10)x0.35=16.5度
相対湿度は41.5%になります。
つまり、冬には4.8-2.3=2.5g程度湿度が加湿されているという現象が起きます。
当然ながらエアコンによる夏の除湿も、加湿器の冬の加湿も頑張らなくて良くなりますので、屋内環境的には良いですよね。
何だか長くなりました、熱交換型換気システムのメリットはエネルギーの交換だけではなく、湿度の交換もあるなと思っています。
でも、マーベックスもローヤル電機も30万円以上しますからね。その点、三菱は安いです。当社の仕切りで本体は15万円を切りますから。
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