省エネ法改正
4月から省エネ法が改正されます。このあたりは当社にとっても大きく影響が出ますので、簡単ではありますが、解説させていただきます。
主な改正ポイント
主なポイントは、6つです。
1.地域区分が新区分に完全移行
2.熱橋面積比率の付加断熱割合が削除
3.基礎計算の追加
4.開口部の技術資料の表が使用不可
5.取得日射量補正係数の詳細計算法が
使用不可
6.エネルギー消費性能計算プログラム
Ver3.0
詳しく見ていきましょう。
地域区分の変更
これは地球温暖化に伴い、温暖化している地域、逆に寒冷化している地域のアメダスデータを元に1~8の地域区分が変更になっています。
この地域区分はすでに昨年には公開されていましたので、すでにこちらをお使いの方もいらっしゃったと思いますので混乱は無いと思います。
付加断熱の熱橋面積割合が簡素化
これまで様々なパターンに分かれていた付加(外)断熱の熱橋の割合のパターンがほとんど1種類に集約されてしまいました。
実はこれは当社にとっては少し不利に働きます。ですが、計算はしやすくなりましたね。
基礎計算の追加
基礎断熱において、立ち上がりは壁として計算することになりました。そして、基礎の水平部への断熱に関しては、計算基準が設けられたので、完全に計算が変わっています。
計算プログラムが公開されていますし、計算法も詳しく記載されていますので国土交通省のサイトをご覧下さい。
計算プログラムは下記です。
https://envelope.app.lowenergy.jp/
窓の数値、ひさしの数値が変更
これは、左記の4番、5番になるのですが、窓周りの数値に変更がありました。
窓そのものの熱貫流率は、技術資料が使えなくなるのでJIS値では無く、カタログ値を使って計算する事が基本になるでしょう。以前も、JIS値よりもカタログ値の方が有利でしたので、自主判定書のデータを使うようにしてください。
また、庇については新しいツールで計算出来るのでこれまで以上に庇の日射への影響を計算出来るようになります。
エネルギー計算プログラムの変更
これまでは、BELSなどに使う建物の一次エネルギー計算ソフトは下記のソフトのサイトに新旧両方のプログラムが公開されています。
下記のリンクから確認ができると思います。
https://house.lowenergy.jp/
最新版の公開は、4月1日になる見込みです。大きな差は生まれないと思いますが、実際に使ってみてどうなるかは、また別な機会にご報告したいと思います。
今後の流れは、これを使って全ての住宅を判定していく事になると思いますので、中古住宅に関しての判定もいずれ入ってくるものと思われます。また、変更点があればレポートいたします。