■コストダウン編6■人工のコストダウンの基本
人工のコストダウンの方法のお話させてもらいます。
コストダウンは、主に資材系と職人系に別れます。
資材の市場価格の調査の仕方は次回お伝えしますが、資材は周辺の企業の価格を調査して、その価格との差を埋めていくということになります。
ですが、問題は職人系のコストダウンだと思います。
よく工務店の社長がおっしゃるのは、職人さんのコストダウンは、どうも職人をいじめている様な気がして、気が進まないとのことです。
私も気持ちは良くわかります。
職人さんは、人柄の良い方が多い上に、実際の家の品質に関わってくるからです。
あまり値下げを要求して、手を抜かれても困るという意識が働くからだと思います。
しかし、実際は逆だと思います。いつまでも高い単価に甘んじていては、職人自身も甘えてしまいますし、工期も早くなりません。
単価を安くするということは、工期を短くするということに繋がりますし、どの会社の仕事を受けても、十分に利益が出る体質にする事ができるのではないでしょうか。
単価の交渉の場合は、こちらは基本的に質問をするだけです。
まずは、職人さんの希望する1日の日当を聞きます。
1日1.5万円とか、1.8万円とかを聞くわけです。
あまり高いことをいう場合は、地域の平均値をこちらから伝える様にしましょう。
その上で、平均的な実際の現場を想定して、日数を聞いていきます。
大工だと上棟に何人入れるとか、設備の場合は、屋外給排水の給排水パイプの埋設からになります。
大工以外の設備、電気、サイディング、屋根なども同様です。
1棟分の工事が全て終わるまで、細かく算出していきます。これで、人工部分の算出はでました。
次に資材部分の単価です。
大工手間などの場合も金物は大工持ちの場合は、この分の単価をはじいてみてください。
1円単位に正確にではありません。あくまでもざっくりとした金額で構いません。
この工数と材料代を合計すれば、実際の住宅でかかる原価ということになります。
さらに手数料を20%ぐらいみます。
それを、実際の坪数で割って坪単価の工数を決めるというわけです。
■コストダウン編のバックナンバー■
コストダウン編1 アルミサッシのコストダウン方法
コストダウン編2 業者さんのコストの目安
コストダウン編3 給湯器のコストダウン
コストダウン編4 大工手間のコストダウン~前編~
コストダウン編5 大工手間のコストダウン~後編~