経営コンサルタントの頭の中 45
消費増税の駆け込みが弱い
3月末の消費増税の駆け込みは、ほとんど無かったという話をよく聞きます。人によっては大手はあったとか、という話ですが、確かに、1800万円の住宅の増税インパクトは、36万円ですが、3000万円の住宅のインパクトは60万円と差が目立ちますね。
この差により、大手ハウスメーカや桧家住宅さんなどは実際にかなり受注されたという事です。
この心理の差は何なんだろうと考えたのですが、やはり安心感の差なのかなと思うのです。どんなに、仕様がほとんどおなじだといっても、人生最大の買い物に関しては、安心感に勝るものはなかなか無いのだという実感をしました。
という事で、今年の後半は安心感という事を工務店さんでも訴求していく良いタイミングなんだろうと思うのです。
安心感を訴求するポイントはいくつかあります。
まずは、WEBがしっかりしていることです。WEBは看板のようなものですので、これがしょぼいと全ては台なしです。というのは、インスタを見ても、チラシを見ても結局は、WEBを見に行くという事に関しては、変わらないからなんですね。いいWEBの作り方は改めてお伝えしたいと思います。
その次に重要なのは、事務所です。
事務所のポイント
上手くいっている会社は、事務所をみると直ぐに解るぐらい、事務所は大切です。
まずは、清潔感。トイレが古い、汚いのは論外として、全体を見て清潔感があるか?自社の商品と比べて見劣りしないかがとても重要です。
自社商品が高級住宅なのに、事務所が殺風景で、ビジネスのオフィスなんていうのはよくありません。皆さんの事務机が見えるような事務所の場合は、その事務所内の雰囲気も重要ですね。
今時ねずみ色のスチールのデスクなんてちょっと論外です。分譲住宅屋さんでもキレイな事務所にしています。
また、事務所内の服装も重要ですね。工務店さんの場合は、ユニクロでいいのでキレイな洋服を着ていて欲しいです。事務所で服装を統一すれば、全て経費で落ちますので制服だと思って購入するといいでしょう。
高級住宅、デザイン住宅の場合は、ユニクロでは不味いです。安くてもZARA等でそろえてください。
送っているもの
次に送っているもので、岐阜の工務店さんが実際に妹さんに頼んで競合になりそうな会社の資料を取り寄せてもらいましたが、本当にしっかりした資料が届いて驚いていらっしゃいました。
それと自社の資料を比べると、受け取ったお客様がどのように感じるか?はもう一目瞭然ですよね。
一番凝っている資料は鹿児島のシンケンさんです。シンケンさんは一時期全国展開をする方向で検討していたので、全国に資料を送ってくれました。その時に資料をもらったのですが、本当にしっかりした冊子を送ってもらいました。
鹿児島であの棟数も解る気がします。
それから、資料は送りっぱなしという問題があります。定期的に連絡をくれる会社と資料だけ送ってきて知らん顔の会社のどちらがお客様のことを思っていると思いますか?
なので、資料発送後にお礼の電話をする。1ヶ月後に何か別の案内を送るなど、半年で最低5~6回のコンタクトを送ってください。
受注のために、とにかく会い続けるという事は意外に重要ですよね。
信頼感の最後は?
信頼感の最たるものは、人としての関係です。私が酔っ払ってその辺に寝ていても、僕のことをよく知っていて信頼してくれている人は、心配こそすれ、変な人だ、二度と付き合わないとは思わないでしょう。
ですので、信頼関係の醸造のためには、時間を惜しまずお目にかかることが重要です。
何度もお目にかかっているうちに、どんどん人間的に魅力発見して、仲良くなっていくのが人間という生き物です。
よほど、嫌いだと思われない限り、回数会うというのが何にも増して、信頼関係を作っていきます。
四日市のサティスホームでは、お客様に呼ばれて、自宅で食事やお風呂に入ったら、それぞれ数千円の報奨金を出していたそうです。
それほど仲良くなってしまえば、他社に発注することはあり得ませんからね。
それが究極の信頼関係です。もちろん、いい家を供給して精一杯のサービスをしないと、その信頼には報いられないというのはいうまでもありませんね。