無垢材と集成材
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年5月2日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第285号》》》
無垢材信仰
無垢材に対する信仰ともいえる考えがあります。
これは、工務店の社長であれば聞いたことがあると思いますが、集成材は接着剤が剥離するので、無垢材以外の選択肢はあり得ないというものです。
これに関しては、長い間疑問に思っていました。
柱はともかく、梁に関しては、ほとんど集成材だからです。
無垢材の梁もありますが、梁せいの高いものはほとんど集成材ですし、無垢材の梁では強度が持たないのではないでしょうか。
という点が1点有りました。
また、無垢材が必ずおっしゃる接着面での剥離ですが、これは20年以上前に起きた事故を指しておっしゃっているだと思います。
この接着剤は、今では使われていません。
ということで、どうにも信仰という感じで少しも論理的でないと思うのです。
きちんと作られた集成材は50年以上の寿命
現在のJAS基準に則って作られた集成材というのは,所定の接着剤が使われるようになりました。
現在、JAS基準では、レゾルシノール系(RF、PRF)の接着剤が多く認定されているそうです。(接着剤に関してはそこまで詳しくないのです。)
そして、この集成材以外は、ヤング率などもバラバラで本来であればとても構造計算に使える程度の強度も出ない場合も多いことを考えると、無垢材命の工務店というのはよほど技術があるか?それとも、無垢材はいいんだという古い信念に凝り固まっているのか?どちらかでしょう。
現在、ご存知の様に集成材の構造材が市場のほとんどを占めるようになりました。データによれば7割以上の構造材は集成材になっています。
そして、普通の工務店は普通に集成材を使っています。
というのは、集成材はJAS認定の接着剤を使えば、50~70年は少なくとも持つことが明らかになっているからです。これは、最低でも50年という事ですから、長いものは100年以上持つものも出てきています。
ということで、無垢材でないとダメだとおっしゃっている工務店さんはどんどん少なくなっています。
理由は、無垢材で構成する場合は、その木材の強度を予想しないといけないのですが、木材の目利きができる大工が減っているということと、市場の材の9割以上がプレカット材になっているので。現場の大工による構成が不可能になっている訳です。
木造高層ビルの登場
そして、,以前は30年もすれば建て替えが視野に入っていた木造住宅も、3寸が一般的な構造材だったのが、3.5寸になり、最近では4寸を標準的に使う工務店も増えてきています。
また、大手ゼネコンは、CLTという集成材を使った壁構造の木材を使った高層住宅の建設に着手しています。
これまでは、鉄骨の独壇場だったビル建築に、CLTという大きな意味では集成材が使われて、15階建てのマンションなどが建設され始めています。
その方が耐久性や、断熱性に優れているなど,良い特性が認められたに他なりません。
ということで、無垢材に拘りすぎるのは、少し勉強が足らない様な気がしてなりません。
未だに断熱についても、断熱等級4有れば充分をおっしゃる地方の工務店の社長もいらっしゃるようですから。ある意味、固執するのは本来のお客様のためになっているのか?というと疑問ですね。
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