日本は広いので、建物の特性が全部違います
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店を元気にする記事を書いていきたいと思います。
《《《2021年9月12日の断熱ブログ第67号》》》
地域に根ざしたプランニング
工務店というのは、どんな会社もそうですが、エリアビジネスです。
地域工務店から発展した会社は、一条工務店だけは全国展開しています。この他に、アイフルホーム、桧家住宅、ヤマト住建、アイ工務店などが、様々な手法で多くの地域で展開しています。
彼らは、様々な地域で家を建てていますが、基本的には地域毎の細かい対応を余儀なくされています。
現在、国土交通省はアメダスデータを元に日本を8地域に分割しています。
基本的にこの地域区分に準じて、住宅の仕様が変わっていきます。
北海道は、東部と西部に分かれていますが、青森県平川市の一部、軽井沢町なども2地域になっています。
地域区分新旧対応表(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/chiikikubun-sinkyuu.pdf
更に、日本海側と太平洋側では大幅に天気が違います。
夏と冬の天気が反転するのはご存知でしょうか?
太平洋側は、真冬にも晴天が続きますが、日本海側は、曇天が続きます。この曇りが、日本海側の雪を生みます。
私は石川県の出身ですが、真冬は晴天の日がほとんどありません。
また、冬の稲妻ですね。雷が冬に起こることが多いわけです。
太平洋側はの方は、雷は夏に起こるものだと、思っているでしょうが、日本海側のの人にとっては、雷は冬なのです。
更に、湿度なんですが、日本海側の新潟の湿度は下記のグラフのように、夏も高いのですが、冬も高くなるのです。
これに対して、太平洋側は冬に晴天が続くのですが、その分乾燥が激しくなるので、湿度は8月に一番高く、冬になるほど下がっていきます。
地域によって違う建物の仕様
これらの基本データがあるために、日本は地域によって、家づくりが全く異なります。
仕事柄、いろんな地域で実際の住宅を見ていますので、面白い特徴をお伝えしたいと思います。
もちろんその地域の方にとっては、特別なことではないのですが、他の地域の方に取っては珍しいことです。
北海道 オール電化のエコキュートが屋内に設置されています。
屋外に設置すると、真冬の零下5度以下の気温で凍結の可能性があります。
その他に、給水の配管が保温管になっていたりと、耐寒対策が面白いです。
北東北 灯油タンクが未だに沢山住宅に設置されています。
古い住宅は寒いので、暖を取るために灯油を大量に使うのでしょう。
新潟 新潟の住宅は、4寸の柱が標準になっている地域があります。
これは、雪深い積雪加重が1メートルを超える地域は、耐震とは別に構造的に丈夫にする必要があるのだと思います。
沖縄 耐風圧が日本で一番強いエリアです。
以前、東京のマンションメーカーが本州で使う窓を採用して、台風で漏水したというのは有名な話です。
山梨、長野 エリアが日本で一番晴天率が高く、太陽光パネルの発電量が多い地域になります。
このエリアは太陽光パネルを提案する方が圧倒的にお客様に取って得になります。
地域に本当にあった住宅は、地元工務店で
個人的には、もちろん仕事でもお付き合いしている、工務店が大好きです。
なので、全ての住宅を建てるのはその地元で10年以上建てている会社に建てて欲しいと思います。
大手は、受注が取れない、経営が思わしくなると、簡単に進出、撤退を繰り返します。
ですが、地元工務店は倒産でもないと、その地域からは居なくならない訳ですから、当社としてはこれからも地元工務店さんを応援していきたいと思っています。
そのためには、地域の特性を読み抜くような設計をしていただきたいなと思います。
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