基礎からの太陽光パネル 3
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年8月7日 日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第379号》》》
世界市場
世界の太陽光パネルは、膨大な量のパネルを年間に生産しています。
個人的にはマレーシアに住んでいた18年ほど前に僕が勤めていた工業団地の横に、米国のファーストソーラがパネル工場を作り始めたのですが、あまりに巨大な工場で驚いたことがあります。
太陽光パネルは、非常に大きなスペースが必要なので、工場も巨大になります。
現在の市場規模は、2020年で1,700億ドルですから、日本円だと22兆円ぐらいです。
トヨタの売上が30兆円を超えた程度ですから、トヨタの7割ぐらいの売上ですね。
ただし、これは工場出荷額ですから、そこから流通、設置まで考えると市場規模は50兆円を超えるレベルです。
ちなみに、トップはほとんど中国企業です。2020年当時のランキングはこんな感じです。
1位 ロンジ(中国) 4.80%
2位 ジンコソーラ(中国) 3.17%
3位 トリナソーラ (中国)2.59%
4位 JAソーラ (中国) 2.27%
5位 カナディアンソーラ(カナダ・中国系) 2.05%
6位 ハンファ (韓国)1.93%
7位 ライセンエナジー (中国)1.04%
8位 ファーストソーラ (米国)1.00%
日本はトップ20位にも入っていません。日本メーカは、パナソニックが撤退を発表しているので、現在はシャープと京セラぐらいです。ただし、シャープは既に台湾企業の傘下に入っているので、純粋な日経は、京セラだけになっています。
生産量がないと、価格を下げるのは難しい事から今後価格競争になって勝ち残れるのは、中国企業だけになるでしょう。
とはいうものの、パネルの生産は大きな技術がいつ様なわけではありません。枯れた技術なのです。
そのため技術革新といってもあくまで改善程度ですから、日本メーカーに取っては収益性に乏しいのかもしれません。
太陽光パネルのプロセス
太陽光パネルは、今はほとんどが単結晶シリコンでのパルになりました。頑張ってアモルファスや多結晶をやっていた会社もありました、効率では適いません。
効率を追求した結果、単結晶になったといっても過言ではありません。
そして、その単結晶のシリコンを薄くスライスして、磨いて、スパッタリングという装置で不純物を打ち込みます。
この結果光を当てる発電する素子が完成します。
これに裏表に敗戦をして、それをフレームに乗せて組み多建てます。
全体を真空にして、内部に空気が入らないようにシールしてパネルの基本部品が完成します。
このモジュールを買ってきて組み立てている国産メーカがあります。
長州産業やネクストエナジーなどですが、彼らはこの中国のモジュールを購入してきて組み立てる仕事をしているわけです。
工務店さんにとっては、あまり興味のない話かもしれませんが、現在日本メーカで世界的に戦える企業は1社もありません。
理由は、中国人が投資をかなりスピーディーに行って、赤字になろうかとにかく生産量を確保して、市場を確保すれば利益は後から付いてくるという思想でどんどん作るのに対して、日本企業は投資決定のプロセスが遅く、採算が合わないと投資できないというのが理由です。
前述しましたが枯れた技術というのも災いしています。誰でも金さえ集めれば参入できるというわけです。
私は、神戸製鋼所のグループ企業の一因として、半導体ビジネスの投資現場を見てきましたが、日本のサラリーマンは赤字だと左遷されてしまいますが、台湾企業は赤字でもしばらく耐える力があります。
それは政府も赤字でも我慢して産業育成をしますし、投資家もどんどん投資をするので、最終的に世界シェアを確保する事につながるのです。
また、当然ですが品質維持にもかなりの投資をしており、市場規模と品質の両面で戦える日本企業はこの分野では全くいなくなっています。
つまり、国産を考えることがナンセンスになっているのです。
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