壁体内結露を防げ 3
こんにちは。
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株式会社MXエンジニアリングの湊です。
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《《《2022年4月14日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第267号》》》
非定常経産と定常経産
それぞれの物質の湿度分布は、定常計算でも、非定常計算でも基本的にあまり差がありません。
ただし、日本の定常計算の場合は、それぞれの湿度が物質内部は直線的に分布するように表現します。
これは実はあくまで仮の姿であり、湿度分布は物質内部の抵抗によって様々な曲線を描くものです。下記の図を参照下さい。
透湿抗値の小さい通すものはどんどん湿度がはいっていきますが、高いものはなかなか入らない訳です。温度分布によって全く同じになるとは限りません。
ですが、結露するポイントはどちらも同じように解ります。
冬型の場合は、構造用合板の内側や透湿防水シートの内側など、透湿抵抗値が大きく変化するところで、しかも一番温度が下がるところに集まっていきます。
これは我々が普段の生活で、冷たい水の入ったガラスの表面が結露したり、真冬にはガラス綿の内側やアルミサッシの枠に結露する事からも明らかです。
湿度が高いので結露するのであって、結露している部分のすぐ外側は遠くよりも湿度が高くなっていますよね。
そのため、定常計算は一番その建物で厳しい条件で計算を行います。
一般的に、真夏の一番気温が高い時と、真冬の気温が低い時の2種類しか計算を行いません。基本的にはそれで充分だからです。
定常に計算に対して、非定常計算というのも存在します。
非定常計算というのは、中間期ですね。1年365日で、24時間のアメダスデータをすべての時間シミュレーションを行います。
定常計算も、非定常計算も今ではソフトを使って簡単にシミュレーションできるようになりました。なので、セットの手間はほぼ同じです。
定常計算は、専用のソフトだったら、簡単なものはエクセルを使ったものもあります。
探せば無料のソフトもありそうですね。
WUFI
それに対して、非定常計算の場合はソフトのバリエーションが余りありません。
日本の場合は、WUFIというソフトが知られています。
このソフトは50万円ぐらいしますが、ドイツのフランフォッファーという国立研究所が開発したソフトです。
これは、欧米の研究者なども活用しているソフトウエアになります。
壁以外にも屋根の湿度分布がシミュレーションできるのに加えて、カビの発生の有無も計算できるなど多機能です。
もちろん壁の方位も自由に決められますし、断熱材の組み合わせなども自由自在ですので、当社の様な断熱材を扱う会社には必須といえます。
こんな感じで、温度と湿度の分布を表現できます。
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