壁体内結露を防げ 1
こんにちは。
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株式会社MXエンジニアリングの湊です。
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《《《2022年4月12日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第265号》》》
土壁の防露
結露計算というジャンルがあります。
ご存知だと思いますが、透湿防水シートは壁の中で結露を起こさないためのものです。
ちょっと昔を振り返ると、日本の住宅は土壁でした。
これは、それこそ室町時代ぐらいから江戸時代、明治と木造住宅の壁構造は変わりませんでした。
竹小舞や木製、むしろなど素材は色々ですが、心材の上に土を塗っていくやり方です。
これはとても耐久性はありますし、解体してもゴミは余り出ません。
燃やせる木材と、土であれば自然に帰る材料です。
瓦は焼き物ですからそうはいきませんが、細かく砕くと最終的に小石のようになります。環境負荷は小さかったですね。
しかも、壁体内結露は起こしません。
内側から外側まで同じ材料でしたので、表面結露はあるかもしれませんが、内部での結露は起こさないのです。
ですが、土壁は断熱性能はあってないようなものです。
土のU値は、乾燥度合いによって異なりますが、0.5~1.5W/mK程度です。木部が0.7W/mK程度ですから、木部よりも土の方が熱伝導率は高いのです。
ですから、土壁の住宅は、床下の断熱は畳でしたから、外とほぼ同じ室温になります。
これでは人間の寿命が短かったのも頷けますよね。
戦後始まった新建材
そして、戦後も戦後、昭和50年代になってようやく欧米に倣って日本でも断熱材が普及してきました。
当初はグラスウールでしたね。
ですが、これもご存知だと思いますが、グラスウールはとても結露に弱い材料です。
しかも、防露という考え方がなかったので壁の中に断熱材を入れていても、すぐに結露を起こしてしまいました。
築30年、40年、50年の家を解体したら、黒くカビを抱いたペニャペニャのグラスウールを見かけることがよくあると思いますが、それは酷いものでしたね。
これはアメリカでも同じで、とても酷い集団結露を起こして、家が腐るという事件まであったそうです。
数千棟の住宅が腐って、カビが表面に到達するという事態ですね。
その結果として、生まれたのが防露という考え方です。
つまり壁体内結露は、住宅の寿命を伸ばすための最低限度の方法だと思いかす。
今回は、当社が持っているWUFIという非定常計算ソフトの説明をちょっと長くなりますがさせていただきます。
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