遮熱と断熱
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年2月27日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第222号》》》
遮熱と断熱
未だにこの議論が続いていますね。
面白いなと思うのですが、何が正しいか?これが人によって違うかなと思っています。
遮熱 文字通り輻射熱(赤外線)を通さない材料です。
断熱 主に伝導熱に聞きます。
熱の3態というのはご存知だと思います。
輻射
伝導
対流
この3つが熱エネルギーとして伝わっていきます。
輻射熱は光の種類ですから非常に早く温まりますが、対象物がないと温まりません。
電気ストーブは、その前に人が立つと暖かさを感じますが、ずーっと付けていてもなかなか家が温まってきません。これが輻射熱の特徴です。
対流は、エアコンやファンヒーターが空気の流れで熱を伝えるための仕組みです。
伝導は物体が触れ合うことで熱を伝える仕組みですよね。
住宅の居住性
家の居住性は、熱をコントロールすることで快適性をあげます。
しかも、冬と夏では熱の流れが逆転します。
夏は家の中から外に熱を捨てないと行けないのに対して、冬は熱をどんどん追加しないと行けません。
しかも、熱は3態あるのでそれぞれに対して対策が必要です。
アルミシートは効果が無いか?
なので、アルミシートに効果があるかないか?というと、夏の輻射熱に対しては有効ですが、伝導熱と対流熱の制御には有効ではありません。
東北の方の業者さんで、アルミシートだけで夏も冬も快適になるといっている業者があるそうですが、熱のことを何も解っていません。
鰯を食べれば頭が良くなる
といっているのと同じで、確かに鰯にはDHAが豊富に含まれていますが、頭が良いという状態は、複合的な要因があります。
アルミシートだけで断熱したつもりになっている住宅は冬が寒くてしょうが無いわけです。未だにそんな住宅を建てている会社は、ちょっと不味いと思いますね。
では、何をどうすれば良いのか?
夏は熱を、こうコントロールします。
- 対流熱 エアコンを使って冷気を対流させる。外気をできるだけ屋内入れない。
- 輻射熱 遮熱は夏には有効です。ですが、窓からの熱は遮熱ではなく、遮蔽で対応しましょう。
- 伝導熱 屋外の熱を、屋内に伝えないように断熱材をなるべく暑くして熱を入れない様にする。
この中で、夏に一番重要なのは、昼間は輻射熱です。太陽高度は高く、屋根をじりじりと焼きます。屋根面は輻射熱対策が必要ですね。
冬対策は、こうしましょう。
- 対流熱 エアコンやヒーターを使って暖気を屋内に供給する。外気をできるだけ屋内に入れない。
- 輻射熱 できるだけ熱を取り入れる工夫が必要です。南側の窓からの太陽光は、暖房エネルギーを大幅に引き下げます。
- 伝導熱 屋内の熱を壁や、床、屋根から逃がさないように、断熱材を厚くします。
冬に重要なのは、断熱材の厚さと、輻射熱のとり入れです。冬の方が複雑なオペレーションが必要です。
建物は、夏を旨とするのではなく、冬を旨とするべきなのです。
ということですから、断熱が必要という事になるのです。間違っている人意外に多いので書いてみました。
明日は、具体的な対策法を細かく書いていきますね。
また、メルマガも頑張って毎日書いています。お申し込みは下記からお願いいたします。