エアコンは、何台つける? 2
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年3月15日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第238号》》》
根本から考えるエアコンの台数
昨日はシミュレーションで、1台、2台、4台の中で、2台が一番安いよという事をお伝えしました。
これは、ホームズ君というソフトでシミュレーションしているので、この表が元になっていると思います。
エネパス『エアコンの最適容量(COP)分析 — エネルギーパスの新機能 その2』より
この表を見ると、エアコンというのは定格の60~80%ぐらいの容量で回していると一番効率がよくなるというものです。そして、100%前後でも大きく差が無くうごくというものですね。
これは、国土交通省が出している改正省エネ法にも載っている表ですので、日本政府の正式見解という事になります。
これと元に、HEAT20も定格前後で最高になるという評価をしています。
多分日本のシミュレーションはこれを元にしているのではないかなと思うのです。
定格のおよそ半分が一番効率が良い
ところが、定格の半分つまり、2.2kwhのエアコンであれば、1.2kwhあたりの出力が一番効率が良いと主張する研究グループもあります。
例えば、この論文とか半分派の根拠にされています。
これ以外に論文を探しましたが、そもそもエアコンのCOPに関して調査した論文が本当に少ないのです。
人間は前半のグラフのようにキレイな図を見せられたらそれを信じるのでしょう。
ダイキンのWEBに掲載されているこのグラフもそれを裏付けています。
このグラフは4kwhのエアコンのCOP になります。つまり、4kwhが定格のエアコンなのにCOPのピークは1.5kwhの時ですから。
なので、定格の半分が最高の効率か?といえばそれが本当なのでしょうか?
私の判断はこれだけだとわからないです。
確かに現在は、容量半分の方が良いように感じられます。ですが、これに反対する論文もある上に、少なくとも国土交通省をそれを是認してないからです。
この定格の半分レベルが一番COPが高くなるとすると2台程度のエアコンよりも4台付けた方がエコになるということになります。
このとき問題になるのはエアコンの機器代金ですね。エアコンは取り付け費用込みで、COPが7以上の高級機器は1台15万円以上します。
そして、年間の冷暖房費が2万円程度節約できると8年目で得をするのですが、そもそも高性能住宅の場合は冷暖房費が安いので、エアコンの機器代金を電気代で回収できない可能性があります。エアコンは15年程度では必ず交換する必要がありますからね。
結論としては、当社としては2台程度のエアコンが一番お客様にとって得になると思っています。
いずれにしても、今後もこのような矛盾を取り上げますが、色々考えています。
また、メルマガも頑張って毎日書いています。お申し込みは下記からお願いいたします。