お客様は探しています 温熱環境編
新年明けましたおめでとうございます。
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株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年1月5日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第172号》》》
UA値と室温の関係
UA値に関して数値が低いほど高性能だという話を書きました。
もちろん、性能が高いほど住環境が良いことは確かです。
ただし、UA値の数値が低ければ低いほど暖かい住宅になるか?といえば、そうではありません。
結局の所、冬の建物を暖めるのも、夏の建物を涼しくするのも熱源であるエアコンなどの暖房機器や冷房装置が必要です。
布団の中が暖かいのは、人体から出る発熱があるから暖かい訳です。
ただし、住宅の中には熱源があります。それが住んでいる人からの発熱です。また、調理した時の熱だったり、お風呂に入った時の熱、家電から出てくる熱が当然ですが、建物を暖めます。
ですが、それでは不十分です。
ドイツには無断房住宅という概念があります。当社でも一度シミュレーションしてみましたが、6地域(東京、大阪など)で有れば、UA値が0.2を切ってくると真冬の室温が15度を下回らる事は無くなります。
しかしながら。室温が23度程度になることは難しいので、結局朝晩は暖房器具が必要になります。
我慢しても暖房を使わないというポリシーでもあれば問題が無いのですが、それは中仮名難しいですよね。
では、UA値が良い住宅は何が違うかといえば、一旦暖めたり、涼しくした建物の温度をなるべく一定に保つというところにあるのです。つまりは、暖房器具や冷房機器の運転する時間を短くしたり、運転強度を弱くする効果しか有りません。
暖房器具だけが熱源か?
更に、昼間には太陽という熱源があるのはご存じの通りでしょう。
実際に日本人は南道路などの土地を高くても欲しいという方も多いのです。道路があれば、当然ですが南側の遮蔽物は遠くなります。それだけ、太陽の日差しが建物に差し込むことになります。
そして、その太陽光は平米当たり1.37kwhという熱エネルギーを持っています。冬の日差しは低いので、垂直面(壁面)には、かなりのエネルギーが当たってきます。
この真冬の熱エネルギーを取り込むことで暖房費が節約できます。
6畳用のエアコンが2.2kwhですから、1.37kwhという太陽エネルギーは上手に使えば無料で使える熱源になります。
実際に吐き出しを南面に6つ、8つと設置する住宅の場合は、真冬でも暖房器具が必要ない程の室温になります。もちろん、夕方から日が昇るまでの間、暖房聞くがないと寒いですが。
ですが、逆に真夏にはここから大量に熱が入ってきてはいけないので、真夏の太陽光はすべてシャットダウンしてもらえば、エアコンの消費電力を下げられます。
つまり、快適な住環境ではこんな動きが起きています。
暖房時: 快適な室温⇒適切な暖房+昼間の太陽光+生活廃熱
冷房時: 快適な室温⇒適切な冷房-昼間の太陽光―生活廃熱
こうなります。
このときの適切な暖房のエネルギーのことを暖房負荷、冷房のことを冷房負荷と言います。
結論から言えば、住宅の性能は、本来UA値の事では無く、冷房負荷と暖房負荷を指すはずです。
ですが、現代UA値競争の様な現象が起きているのは、結局この計算が難しいというのと、建物の方位と窓のサイズと場所がこの冷暖房負荷を決める肝になるからで、どうすればどうなるか?を完全に理解している工務店が少ないからでないかなと思っています。
とにかく、今後は建物本来の性能である冷暖房負荷で比較する方が良いのかなと思っていますが、しばらくはUA値競争が続くのではないかなと思ってみています。
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