断熱材の選定ガイド 2回目
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店を元気にする記事を書いていきたいと思います。
《《《2021年10月5日の断熱ブログ第85号》
繊維系
グラスウール
ロックウール
羊毛断熱・ポリエステル断熱
セルロースファイバー
木質系・ウッドファイバー
ウレタン
100倍発泡ウレタン
50倍発泡ウレタン
30倍発泡ウレタン
断熱ボード
フェノールボード
ウレタンボード
ポリイソシアヌレートフォーム
ポリスチレンボード
圧倒的な防音性能が魅力のセルロースファイバー
セルロースファイバーについては、以前書かせていただいたブログがありますね。
この断熱材の魅力は、吸湿性能が高いことですが、逆に言えばその分断熱性能が下がっていくという話を書かせて貰いました。
未だに吸湿性能を売りにしている工務店さんがいらっしゃいますが、自分から断熱性能が下がりますと宣伝しているようなものです。ご注意ください。
それから、この断熱材の魅力なんですがもう一つは防音性能です。グラスウールなども防音性能は売りにしていますが、それよりもこちらの方が性能は上がります。
また、自然素材というのは売りになるかもしれませんね。ホウ酸処理している材料はほとんど燃えません。新聞紙のままだと燃えてしまうのですが、ホウ酸で処理すると難燃性能が極端に上がっていくわけです。
そのため、火災にも比較的強くなります。ただし、全く燃えないわけではないですから、不燃と言ってしまうのは間違えです。
この断熱材は、魅力があるのですが価格が高いのが今ひとつです。壁平米で2500円はするでしょう。関西の工務店さんで1400円という数字を聞いたことがありますが、それ以外ではそこまで安い金額を聞いたことがありません。
機械を買って自分で施工している工務店さんもあります。アメリカではDIYで自分で小屋裏にセルロースファイバーを吹き入れるというのは一般的なようですが、壁はきちんとトレーニングしないと難しいですね。
今流行の壁パネル工法には何れにしても対応できません。
羊毛断熱・ポリエステル断熱
この断熱材については、基本的に情報が余りありません。
ただし、問題点はわかります。
火災への対応です。特にポリエステル断熱に関しては、防火処理をしていたとしてもかなり心配なところです。
ポリエステルは、ポリエチレンほどの可燃性はありませんが、でも燃えることには変わりはありません。
後は価格ですね。価格がグラスウール並みなら選択の余地はありますが、そこまで安くない場合はグラスウールでいいように感じます。
羊毛断熱の場合は、脱脂していないウールを断熱材に使うのですが、可燃性能は同じような物ですよね。難燃化処理を行っているはずです。衣類にも使われている羊毛を住宅にというのは良いと思うのですが、これも価格の問題がネックになります。
工務店としては特徴を明確にする為に使われる方も多いと思いますが、目立つことと、お客様にとって良い商品である事が一致しないといけないです。
その断熱材は置き換えられないのか?他の物ではダメなのか?と考えると良いのかなと思いますね。
木質系断熱材・ウッドファイバー
木質系断熱材についても以前にブログで書かせて貰いました。
結果として、グラスウールをウッドファイバーに置き換えると400kg程度の水で住宅が満たされるぐらいの熱容量が加わるということになります。
これはまあまあ大きな値です。2リットルで200本ですからね。
床下エアコンを使う場合には、ペットボトルにして床下に置いておくと同等の性能が期待は出来ます。
つまり、熱容量を考えるとその程度の力はあります。ですが、ペットボトルの水が200円とすると、200本は4万円の価値しかありません。
つまり、グラスウール+4万円で金額が納まるのであれば同等となります。
実際はこれより高いのでは無いかなと思います。
グラスウールが平米1200円として、木質系断熱材が平米1800円として、壁面積が150~170平米だとすると、それだけで10万円差が出てきます。
実際はもう少し実勢価格は上がりそうなので、性能以上の価値をどこに求めるのか?それはお客様のためになるのかを考えないといけないですね。
明日は、ウレタンのコストやメリットデメリットを考えていきます。
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