断熱材の選定ガイド 5日目・最終日
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店を元気にする記事を書いていきたいと思います。
《《《2021年10月8日の断熱ブログ第87号》
繊維系
グラスウール
ロックウール
羊毛断熱・ポリエステル断熱
セルロースファイバー
木質系・ウッドファイバー
ウレタン
100倍発泡ウレタン
50倍発泡ウレタン
30倍発泡ウレタン
断熱ボード
フェノールボード
ウレタンボード
ポリイソシアヌレートフォーム
ポリスチレンボード
付加断熱(外張り断熱)の3潮流
外張り断熱、付加断熱、外断熱という3つの言葉がありますが、これは正式には付加断熱ですね。
外断熱というと充填断熱(内断熱)の代わりに、外断熱をするという意味になります。
外張り断熱は断熱工法の名前ですが、一般的には、充填断熱をしてそれでも足らないので外に付け加える訳ですから、付加断熱が一般的ですね。
ただし、お客様に説明するときは付加断熱よりも、外断熱の方が分かりやすいかもしれません。
この工法には日本では大きく3つの方式があります。
- 高性能ボード断熱材+通気+外壁(サイディングなど)
- グラスウール+通気+外壁(サイディングなど)
- EPS外張り+湿式仕上
それぞれについて説明をしていきたいと思います。
高性能ボード断熱材+通気+乾式外壁
多分、外断熱では1一番これが多いのかもしれません。
使われている断熱材は、主にネオマフォームが主流で、次にアキレスのでQ1ボードがアエラホームさんなどで使われていることから多いのでは無いでしょうか。
この他に、フクビのフェノバボード、イノアックのサーマックス、カネカのカネライトフォームなどがあります。
ざっと書きましたが、これは複数種類のボードが混ざっています。
一番性能値が高くなりやすいのが、フェノールボード、ポリイソシアヌレートボード、ウレタンボードの3種類です。
これらの断熱材は、熱伝導率が0.018~0.023w/m2K程度とグラスウールのおおよそ1.5倍程度の性能です。つまり、同じ厚さで比較すると1.5倍、あるいは2/3の厚さでも同等性能が出るということです。
これは、性能計算上とても有利ですね。
また、ポリイソシアヌレートフォームは不燃性能が高いなど,これらのボードの組成などによっていろいろな特徴があります。
価格は、とても高くネオマフォームが安いと言われていますが、50ミリの3×6版が2000~2500円程度のようです。100ミリだとまだ供給できるのがネオマフォームぐらいでしょうか。
その他のウレタンボードは50ミリで2800円前後かなと思います。
グラウスール+通気+乾式外壁
これは、主に新住協(仙台本部)が採用されている工法です。
2×4などの材料で構造用合板に455ピッチで木桟を立てて、その箱の中にGWを収めて行く建築手法です。北海道でも多く使われている工法ですね。
グラウスールが燃えないという特性を活用する外張り断熱工法になります。
ただし、この木桟をキレイに作るのが、なかなか大変でしてその分のコストもかかります。
グラウスールそのものは燃えませんが、木桟は燃えます(実際は炭化していくだけですが)ので、防火認定などはきちんと取得しないといけません。
当社はこれを改良して、金属ブラケットを使用した工法を販売しています。
良いところは安価にできる所ですね。木桟の制作コストをいれても50~60万円程度のコストアップで100ミリのグラウスール外張りが構築できます。
ネオマが100ミリだと平米4000円以上しますが、グラウスール100ミリだと1500円前後では無いでしょうか?価格差は2倍以上になります。
UA値が0.3前後で良いのであれば、この工法が一番安いですね。
EPS外張り+湿式仕上
これも当社が販売して年間に50棟前後施工+材料販売を行っています。
当社以外にも沢山の会社がありますよね。
このEPS外張り湿式工法は、元々はドイツのSTO社の特許工法でした。
そして、特許が切れたための、多くの企業が参入しています。
ただし、これを材工で行っている会社は比較的少ないです。知っている限り4社ぐらいです。その中では当社が一番安いので、もしご興味があればご連絡くださいね。
このシステムの問題点は、火に弱いという点ですかね。火災対策としては、一番外側に可燃物があるのが少し心配です。
その時の対応は、防火認定や,準耐火構造の認定があるか?ないかです。
そのあたりも検討いただいて決めて燃えれば良いと思います。
ただし、コストはこの3社の中で安めです。
良く工務店がおっしゃるのは、付加断熱を左官仕上げで、サイディングに比べて平米1500円程度UPで収まるのであれば安いというものです。
価格メリットを考えるとこの断熱材になるという意見もあります。
何れにしても、今後は高性能化、高断熱化になることが確実ですからどうしても付加断熱を検討していく必要があると思います。
これらのいずれかの検討はどれでも対応できるので、下記の問い合わせフォームでいつでもご連絡ださいませ。
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