CW断熱の型式認定の中身

実際の型式の前提条件

まずは、型式認定とは何か?という質問がありますが、これは、
当社が定める基準で建築いただければ
次世代省エネ基準(温熱4等級)が自動的に取得できる基準となります。

これを国土交通省が認めてくれるというわけです。

最終的に11月にも証書が発行されてきますが、
CW断熱(長期優良仕様)」という名称の証書を提出し、
その仕様で施工さえすれば温熱に関しては4等級が取得できるということになります。

もちろん長期優良を取得する場合は、
温熱だけではなく耐震や劣化対策、維持管理、可変性、バリアフリーなどの基準は
別途クリアする必要があります。

 

基本的に今回の型式認定は下記のような建物仕様が前提になっています。

 

     木造軸組(2×4は含まない)、3階建て以下

     Ⅱ~Ⅳ地域のみ(Ⅰ地域、Ⅴ地域は含まれていない)

     延べ床面積 500平米以下

     各階の天井高さは2,550mm以下(2,551mm以上は含まれていません)

     1階床から屋根最後部まで 1階建て3,400mm、2階建て6,450mm

 

大変恐縮ですが、2×4については今回の認定からは除外しております。

これは予算の関係で行っている措置で、今後追って取得予定です。

また、Ⅴ地域に関してはⅣ地域の仕様で建てていただければ問題ないと思います。

Ⅴ地域の方はご要望をいただければ次回取得を考えます。ご連絡ください。

 

なお、今回の型式認定は旧省エネ基準での取得になります。

つまりは、Q値計算での取得になります。

10月1日から施工されている新省エネ基準ではまだ実際の中身が完全に整っておらず、
型式認定の書式も若干変わるため旧法で取得いたしました。

今後、書式を直して新法に対応すべく提出をして参ります。

なお旧法の有効期限は、2015年(平成27年)3月31日までです。

それ以降の建築確認申請には、新法で取得する新しい証書の添付が必要になります。

 

これ以外に、温熱環境を計算するためのソフトも開発しており11月にリリースいたします。

ソフトの中身につきましては、次号で詳しく解説いたします。

 

実際の仕様はどのようになっているか

今回の型式認定は外皮性能(壁と窓、屋根の性能)と日射取得率から構成されています。

日射取得率は、基本的に国土交通省が定める基準住宅によって計算していきます。

実際の住宅での計算も本来は必要なのですが、型式認定を取得しているため必要なくなります。

今回は日射取得率の説明は省略させていただきます。

 

外皮性能ので、主要なパーツは以下の通りとなります。

外壁部分(一般部と階間部分)、屋根あるいは天井部分、窓部、さらに床部分となります。

各部分について、最も薄い仕様を下記の通りお示ししておきます。

 

 CW断熱型式認定

  外壁部分 ウレタンB種1 Ⅱ地域 60mm

               Ⅲ地域 36mm

               Ⅳ地域 40mm

 

  屋根   ウレタンB種1 Ⅱ地域 76mm

               Ⅲ地域 66mm

               Ⅳ地域 50mm

 

  天井   ウレタンB種1 Ⅱ地域 60mm

               Ⅲ地域 47mm

               Ⅳ地域 42mm

 

  床(外気に接する部分)  Ⅱ地域 E-I 139mm、E-II 123mm、E-III 108mm

  例)カネライトスーパー  Ⅲ地域 E-I 121mm、E-II 107mm、E-III  93mm

  E-Ⅰ、E-2、E-Ⅲ  Ⅳ地域 E-I 121mm、E-II 107mm、E-III  93mm

 

床(その他の部分)    Ⅱ地域 E-I  83mm、E-II  73mm、E-III  63mm

  例)カネライトスーパー  Ⅲ地域 E-I  70mm、E-II  62mm、E-III  53mm

  E-Ⅰ、E-2、E-Ⅲ  Ⅳ地域 E-I  70mm、E-II  62mm、E-III  53mm

 

  窓            Ⅱ地域 熱貫流率 1.90 W/m2・K

               Ⅲ地域 熱貫流率 2.33 W/m2・K

               Ⅳ地域 熱貫流率 3.49 W/m2・K

  (窓に関しては北西~北~北東とそれ以外で基準が異なり、北西~北~北東の方が断熱基準が

厳しいものを採用している。上記基準は,より厳しい基準である。)

 

  ドア     Ⅱ地域 熱貫流率 2.33 W/m2・K

               Ⅲ地域 熱貫流率 2.91 W/m2・K

               Ⅳ地域 熱貫流率 4.07 W/m2・K

前ページ以外の基準の場合は、型式認定での次世代省エネ基準の取得は現在出来ませんが、
もちろん仕様基準での取得は可能です。

なお、今後Ⅳ地域において、窓部の熱貫流率3.49W/m2・Kより高い性能の窓で
さらにウレタンの厚さを押さえた基準を新法で取得する予定でおります。

 

また、詳細の基準解説書などの書面は、
証書交付時に証書と一緒にダウンロードできるように検討いたします。

型式認定については、さらに詳しい説明会を開催いたしますので
詳細の説明につきましては説明会を受講いただきたくお願いいたします。

Posted by 湊 洋一