断熱材の温熱型式認定について

今回は、型式認定について、どのようなものか?現在の状況などをお知らせいたします。

いずれにしても、新省エネ法で求められている全棟U値計算というのは、
工務店の皆さんにとってはとてもハードルの高いものになります。

当社としては、ユーザー皆さんの利便性を追求していきたいと思っています。

型式認定とは

型式認定と言う言葉はよくお聞きになると思いますが、
中身に関してはあまり一般的ではないみたいですね。

私も名前は知っておりましたが、実際に申請してみるまで、
中身に関してはさっぱり解らなかったわけです。

この規定は、一般財団法人建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が実際的に管轄を行っており、
既に50社あまりの企業が取得済みです。

中には大手ハウスメーカーから、材料メーカー、あるいは地方の工務店が
取得している例もあります。

興味のある方は、IBECのホームページをご参照ください。

http://www.ibec.or.jp/nintei/jutaku/seino1.html

 

中身がどのようなものかと言えば、
CW断熱の場合は、どのような建物でウレタンの厚さをいくつにすれば、
長期優良が取れる温熱環境4等級(次世代省エネ基準)となるかという基準をさします。

言葉にすると難しいですが、実際に考えるととても簡単です。

例として、現在取得中のものをお示ししておきます。

  在来工法(軸組工法)、2階建て、窓・ドアの性能 熱貫流率3.49(W/m2・K)

  床の仕様 カネライトフォームE-Iタイプ 70mm

  この場合は、ウレタンの厚さ(B種1)壁 40mm、屋根 50mm、天井45mm

これで、次世代省エネ基準(温熱4等級)を取得することが可能になります。

現在の仕様規定では、窓のトレードオフを使わない場合、
壁が50mm、屋根105mm、天井90mmが必要なことを考えれば、大幅な節約が可能です。

トレードオフを使った場合でも、壁が50mm、屋根55mm、天井45mmということを考えても、
さらに薄くすることが可能になります。

 

当社では、実際にどのような建物の場合、Q値がどうなるか計算をした上で、
床材がカネライトフォームやスタイロフォーム、硬質ウレタン、ネオマフォームなどの
一般的に使用する床用断熱材のほとんどすべてを算出いたしました。

 

これらの値を、Ⅱ地域からⅣ地域にわたって申請しております。

弊社にはⅠ地域はほとんどお客さまがいないためⅠ地域と、
比較的温暖なⅤ地域についても今回の認定からは外させていただいております。

 

また、費用が倍かかるため、今回は2x4の住宅については申請しておりません。
申し訳ありません。

型式認定の運用

実際の運用の詳細につきましては、
国土交通省の認可が下りてから詳しくお伝えいたしますが、
基本的に上記のような仕様に準じて住宅建築を行っていただければ、
当社からお届けする認定書をつけていただくだけで、
そのまま温熱等級4等級が取得できます。

したがって、長期優良住宅の場合は、断熱に関しては証書をつけるだけで済みますし、
低炭素住宅の場合も、太陽光を少し大きめに載せるなどの対応で簡単に取得が可能になります。

 

今回の申請は、旧省エネ法での申請になり、
今年の10月に施工される新省エネ法での申請ではありませんが、
旧省エネ法で申請しておくと、途中審査が簡単になり早期に新法へ移行できるとのことですので、
当社としては旧法で申請しておくことといたしました。

今日お届けしたデータなども実際に認可がおりた時に改めて詳細をお知らせいたします。

いずれにしても、コストも時間も大幅に節約した上で、
次世代省エネ基準をクリアすることが出来るようになるわけです。

これ以上詳しい内容は多分近日中にはお届けできると思っております。

ご期待ください。

それから、同時にU値計算ソフトの運用も開始します。

このソフトはエクセルベースになっておりまして、
皆さんの住宅の仕様を入れていければ簡単に住宅のU値が計算できるように出来ております。

そこから、一次エネルギー消費量なども算出できますので、ご活用いただければと思います。

もちろん使い方などは実際に講習を行いますので、そちらもご期待くださいませ。

Posted by 湊 洋一