UA値と全館空調
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2021年12月16日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第152号》》》
UA値が良いこと
断熱等級7が話題になっているので、今後はUA値を上げる事にしのぎを削る時代がやってくるかもしれません。
たまたま、先日、松尾設計室の松尾先生に伺う機会があったのでそのあたりを含めて構成していきます。
UA値が良いことで得られるモノというのは何か?という命題です。
UA値というのは文字通り、外壁や屋根などのU値の平均値です。
U値というのは、面積あたり逃げるエネルギー量ですから、誤解を恐れずいえば『保温力』ということになると思います。
真冬には暖房をして住宅を暖めますし。真夏にはエアコンで冷房をして屋内の空気を涼しくします。
これをどのように保持するか?このために、外皮性能を使うわけです。
なので、UA値がいいことで、家が暖かくなり、涼しくなったりはしません。
ここが意外に重要なところです。
もう一度いいます。
UA値を良くして家が暖かくなったり、涼しくなったりはしません。
室温と空調
では、どうすれば住宅が暖かく、涼しくなるのでしょうか。
それは、空調で暖かい空気を送り、夏は涼しい空気を送るということにつきます。
UA値がいい建物は空調を止めてから、冷え切るまでに時間がかかるとか、全体的に空調費(冷暖房費)を押さえる事ができますが、部屋を暖かくしたり、涼しくしたりする主体は、空調と太陽熱になります。
ですから、パッシブ設計の基本は冬の太陽光をできるだけ取り込み、夏の太陽光をできるだけ遮ることにあります。
更に、足らない分はエアコンで暖めてあげたり、涼しくしてあげたりするということにつきます。
パッシブ設計が不十分だと、無駄な冷暖房費がかかってしまいます。
更に、全館空調という言葉が最近いわれるようになってきていますが、これは部屋間の温度差がより小さくなる方向で働きます。
これは全体を暖めたり、涼しくしたりする機能で、建物全体を同じ温度帯で空気を供給します。
断熱性能が充分良くて、外部とのエネルギーの流入、流出が一体だとどの部屋の温度も同じになります。
ただし、どこかの窓が大きかったりすると、夏は暑く、冬は寒くなったりしますので、郭居室単位のUA値も均一でないといけません。
最終的にまとめるとこうなります。
消費エネルギーを小さくするためには、1.UA値、2。パッシブ設計、3.空調の適正化、4.全館空調の順に重要です。
建物の室温の均一化のためには、1.全館空調、2,パッシブ設計、3.UA値、3.空調の適正化の順です。
目的によって、この4つの項目は重要度が変わるのが特徴ですね。
冬暖かい、夏涼しいといってもいろいろありますので、目的別にいろいろ検討しないといけません。
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