床下エアコンで冷房していけないわけ
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年7月4日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第346》》
今日は、床下エアコンで冷房をするのは少しリスクがあるという話を書いていきます。
リスクがあるので、工務店さんとしてお客様にこんな使い方をするというのはお勧めできないという意味です。
個別案件で、うちのは結露していないというは、その通りだと思いますが、どんなときでも問題ない
というわけではありません。
冷房時の吹き出し口
まずはじめに、基本的な所から書いていきます。
冷房時というのは、エアコンの吹き出し口からどのぐらいの空気が出ているのでしょうか?
おおよそ8~13度といわれています。サーモグラフィーで計ると15~18度になっていることが多いですね。
この温度差で部屋を冷やして行くわけですね。
例えば、8畳の場合で考えていきます。
8畳の部屋の気積は、おおよそ33立米あります。
面積(1.82x2x1.82x2)x天井高さ2.5m=33.12立米
これの部屋が35度になっているのを冷やして行きます。25度に下げるためには、13度の空気で全体の15立米ほどの空気が必要になります。
35度x33立米⇒25度x33立米=10度差分x33立米分の熱を奪う必要があります。
13度の空気の場合は、35度との温度差が23度あるので、15立米程度の空気で、35度の8畳の部屋が25度程度になります。
エアコンの最大風量が時間あたり600立米ほどですから、1分間に10立米ほどの吹き出しがあります。
吹き出し温度が13度だとすると15立米の13度の空気は、1.5分で部屋に放出されます。
建物に蓄積されている輻射熱を無視すると、2分以内に室温を25度にすることが可能ということになります。
実際は、部屋には壁や天井なのに蓄熱されていますので、それを烏梅までは室温はそんなに簡単に下がらないのですけどね。
エアコンの冷気はこれほど強力なので、下手をすると困ったことにもなります。
35度70%の湿度の露点は?
実は、怖いのは結露です。結露は、木材を腐らせえる腐朽菌を呼ぶので、構造材の寿命が短くなることがあるからなんです。
35度、相対湿度70%の空気の結露点(露点)は、28.7度です。
つまり、35度の気温は、28度を下回ると確実に結露を起こすという訳です。
床下エアコンで冷房をすると、この35度70%みたいな空気と、13度相対湿度が50から70%ぐらいの空気が混じり合います。
そんな時に、何かの拍子に床下の柱や床下の一部が28度以下になったとしたらちょっと心配ですよね。
28度で、湿度70%の空気の露点は、22度です。
つまり、床下の一部でも22度以下になったり、何かの拍子に屋外から直接外気が床下にはいると結露が起こる可能性が出てきます。
もっとも、床下は真夏でも比較的低い温度で安定している上に、当然ながら湿度は何もしなければ低いままですが、床下エアコンが取り付けてあるので、普通の建物よりは、床下の空気が動きやすいですから、プロとしては床下エアコンの冷房運転は、ごく短時間を除いて使うことはお勧めできません。
結論として、床下エアコンでの冷房はできれば止めた方が良いということになりますね。
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