大きいことは良いことか?
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年3月21日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第243号》》》
エアコンの闇
ご存知だと思いますが、松尾先生がYOUTUBE でも指摘しているのですが、エアコンはどのメーカーもほぼ同じで、こんな構成になっています。
100Vの6畳用エアコン(8畳用エアコンと中身に差が無い)
100Vの10畳用エアコン(14畳用エアコンと中身に差が無い)
200Vの14畳用エアコン(それ以上の200Vのエアコンと中身に差がない)
これは、メーカによっても差がありますが、おおよそはこうなっています。
そのため当社がエアコンの選定に使うのは、6畳用、10畳用と200Vの14畳用がメインです。たまに、8畳用を使う事がありますが。
更に、この乗数表示も現代では余り意味がありません。
というのも、この乗数表示は昭和50年代から何も変わっていないからです。
現代の住宅はこの当時から数段性能が上がっていますので、この乗数表示自体がナンセンスになっています。
しかしながら、家電販売の現状においても、我々工務店がエアコンを選定する場合も、往々にして20畳のリビングには、22畳用とか、18畳用の大型のエアコンを取り付けるということがあります。
確かに、エアコンの冷房能力や暖房能力にはかなり余裕があるでしょうから、エアコンが効かないというクレームは起きないかもしれません。
しかし、余りに大きなサイズを取り付けるというのは問題が大きいですね。
1つは、そもそもそんなに大きなエアコンが必要ないわけで、無駄な買い物になっている
2つめに、エアコンのサイズが建物に対してオーバースペックになっているのでエアコンの美味しいところが使えない
この2つが大きな問題です。
特に、二つ目の美味しいところが使えないというのは大きな問題で、以前にも書きましたが、定格の半分から8割程度の部分がエアコンにとって一番美味しいところです。
もちろん定格以上で最大能力でも使えますが、エアコンの効率は悪くなっていきます。
その反対に、モーターの特性からいくらインバーターを使っていても、定格の半分以下だとエアコンの効率がだだ下がるので、せっかく大きなサイズのエアコンを付けたとしても効率よく働かないというのは解るでしょう。
6000ccのエンジンを1000回転程度で回してもトルクも馬力も所定の能力はでないというのは、ご理解いただけるのではないでしょうか。
オーバースペックを止めよう
もちろん適正なシミュレーションが第一ですが、その上で定格出力の7割前後が必要量になるようにエアコンの数とサイズを選ぶと失敗しにくくなります。
定格ギリギリとか、最大値でなんとかクリアしている様なエアコンを選ぶと思った以上に電気代がかかることになります。
シミュレーションの場合は、定格100%=最適出力という計算をしているので、それより30%以上余裕をもって計算する必要はありますが、2倍の安全率をかける必要な経験上ありません。
良く、家電量販店や通販などので大きめのサイズを買えば良いみたいに勧めているのを見かけますが。彼らはクレームを言われたくないだけで、このあたりの話は全く知らないで無責任に勧めているだけですから、余り気にしない方が良いかなと思います。
希にエアコンのサイズも空調会社に選んでもらっている工務店さんがありますが、裏の計算もきちんと把握した上なら良いですが、業者の良いなりみたいなこともありますので、自分で計算をできるようになると一番ですね。
計算方法は後日お知らせしますね。
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