床下エアコンは損か?得か?
こんにちは。
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株式会社MXエンジニアリングの湊です。
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《《《2022年5月9日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第292号》》》
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施主同士が揉めていました。
床下エアコンは得か?損か?で。
床下エアコンをやっている方としては、当然得だといいたいでしょうし、やっていない方としては、壁掛けエアコンの普通のエアコンの方が得だと思うでしょう。
同じように床下エアコンを付けている人間同士、あるいは壁掛けエアコンを付けている施主同士ならともかく、床下エアコンを付けている方は、得だといい、付けていない方が損だというのは、個人的にはどっちの言い分も正しいといいたくなります。
ちょっと考えてみたいと思います。
経済的側面
まずは、お金ですね。
前提として、家のUA値に差がないものとします。
床下エアコンを付けると、基礎断熱をして、気密パッキンで、床下を居室の一部と参入しないといけなくなります。
そして、壁掛けエアコンのままであれば、床断熱にしないといけなくなります。理由は床下の結露の可能性があるからで、床下エアコンを入れているからスラブからの水蒸気を処理できるという点もあります。
単純に、これは壁掛けエアコンの方が電気代は安くなります。
床下エアコンの方は、床下分がかなりの容積分気積が大きくなってしまいます。
そのため、その分の空気を暖める必要があるのです。
また、床のスラブが露出しているとそこにせっかくの暖房の熱が吸収されてしまいます。
単純に同じUA値で暖房をする前提で考えると、床下エアコンの方が不利です。
その他のベネフィット
その他に良い点はないのでしょうか?
床下エアコンは、床下に埋め込んだエアコンで暖房をする方式です。
この場合は、エアコン1台で、35坪ぐらいまでは暖房をしないといけません。そうすると、暖房負荷はある程度小さい=かなりの高断熱の建物以外はこの方式は採用できなくなります。
個人的な感覚だと、ZEHでは難しく、最低でも断熱等級6(HEAT20G2)程度の断熱性能は必要です。
しかも、床下全体がほんのりと暖かくなることに加えて、脱衣所、トイレなど暖房が行き届かない細かいエリアにも暖気を送り込めます。
壁掛けエアコンの場合は、暖気がすぐに天井部分にたまりやすいので、床がなかなか暖まらないとというデメリットがあるのに、脱衣所やトイレを暖めようと思うと、ドアを開けておくなどして、暖気を積極的に取り込まないと難しいですね。
とにかく、断熱等級4程度の住宅の場合は各居室に、すべてエアコンを付けるぐらいでないとなかなか暖かくなりません。
結論
床下エアコンだから得だとか、損だというのは基本的には余り意味がありません。
どの程度の断熱性能で、どんな仕様なのか?で、床下エアコンを生かせるかどうかが決まります。
このあたりをしっかり見極めて、素敵な住宅を組み立てて欲しいと思います。
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