失敗する床下エアコン
こんにちは。
MX代表のみなとです。
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工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
《《《2022年12月19日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第57号》》》
本格的に寒くなってきましたね。
やっと冬らしくなってきました。
寒くなってきたので、今年の冬はサーモグラフィーを担いでうろうろしてやろうと思っています。
さて、ある方から、床下エアコンのシステムのご紹介をいただきました。
システム名称はちょっと控えますが、床下エアコンを冬でも、夏でも使おうというコンセプトみたいですね。
また、全館空調システムといっていますが。エアコン1台、もしくは2台使う簡易空調システムです。
まず、全館空調システムというのは、各居室の温度差が極限まで小さいシステムをいいます。
開いても2度以上開くと、全館空調システムとは呼べなくなります。
そして、YUCACOシステムのように理論がないシステムは、あくまで経験で成り立つシステムですからイレギュラーがあると対応できずに、失敗します。
もちろん、UA値がそこそこあれば、問題が起きにくいのです。
理由は、UA値がG2以上、つまり6地域で0.45以上あれば、よほど日射が入らないプランでない限り冷暖房負荷はそれほど大きくなりません。
エアコン1台で冷房、あるいは暖房でも余裕があるわけです。
余裕がある場合は、それ以上の能力を求められても問題ではありません。ところが、きちんと計算されていない場合は、余裕がどのぐらいあるか解りません。
ですから、きちんと建物のUA値計算と冷暖房負荷の計算を行う必要があります。
詳しくは、当社の『床下エアコンは今すぐ止めなさい』というブログを見てください。
床下エアコンの冷房は絶対にダメ
そして、そのシステムの最大の問題点は、床下エアコンに冷房をさせることですね。
冷房するためには、設定温度を23度ぐらいにする必要があります。
そうするとエアコンの吹き出し口の温度は18度ぐらいの風が出てきます。
この時の湿度は、だいたい60%とすると。絶対湿度は9g/kg前後になります。
この時の露点は、11.3度になります。つまり11,3度になら無いと結露しません。
なので問題無いように感じますが、問題なのは、こちらの計算です。
室温が27度を越えると暑く感じますので、26度にしているとして、この時の湿度が65%とすると、露点は、18.9度になります。
つまり、屋内側の空気が18度ぐらいの物体に触れると結露が起きます。
この点が本当に心配になります。結露がどこで起こるか全く予測がつかないからです。
ちなみに、木材を腐らせる腐朽菌は、湿度70%以上で活性化しますので、結露は大好物です。
また、夏に床が冷たいというのも問題です。
冬は床が暖かのでいいのですが、夏に床が冷たいのは不快ですから注意が必要ですね。
つまり、夏に床下エアコンを使うのはNGです。そんなシステムがあったら使うのを止めた方良いでしょうね。
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