WB工法の弱点

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《《《2025年2月14日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第826号》》

このところ、WB工法が注目されています。

理由は『職人社長』という平松さんのYouTubeがバズっているからですね。その中でWB工法が絶賛されています。

凄く悪い工法ではないと思いますが、問題点もあります。

WB工法そのものは、本部のサイトを見てください。

WB工法は30年前の工法

そもそもは、長野の地方建設会社が開発した工法を全国区になったのは今から20年ほど前でしょうか。

それ以降増えたり減ったりしながら今の400社程度の加盟店がいるみたいですね。でも、積極的にWB工法を販売しているのは2~3割の印象です。

工法は、壁体内に通気を取るというやり方です。

夏は外気を取り入れ、冬は防ぐこと、室内から壁体に湿度を抜くという触れ込みです。

そのための実験棟を長野インターチェンジに近くに作ってあるので、現物見に行ったことがあります。

問題は、この工法が30年前に出来てあまり更新されていないところにあります。

ダンパーの開閉は記憶形状合金

ダンパー開閉の動力は、電気を使いません。

気温が一定以下になると閉じて、一定以上になると開く仕組みを取っています。

でも、問題はこのあたりにあります。

長方形のダンパーが開くのですが、これがまっすぐ開いて、閉じると問題は少ないのですが、どんなものでも経年劣化が起きます。

数年経つと100%きちんと開いて、閉じるというのはあり得ません。開閉口の点検は必要です。

更に、この開閉部には断熱がないので結露する可能性があります。開閉口の結露は直ちに問題にはなりませんが、長い目で見ると問題は出てきます。定期的な点検は必ず必要でしょう。

怖い逆転結露

更に怖いのは、夏の逆転結露です。

日本の住宅の真夏は、室温が27度以下になることが多いので、内壁が27度以下にどうしてもなります。

外気温が、35度で相対湿度70%の外気が壁面に侵入すると、壁体内で28度程度で結露することが考えられます。

これに対して同社ははっきりした見解を表明していません。

これがちょっと怖いところですね。

特に、沖縄をはじめとした日本の7地域に関してはとても良い工法ではないと思います。

30年前には、シックハウスが重要視されており、今のような高断熱住宅は少なかったですからね。

30年も経つと住宅の課題も変わりますね。

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Posted by 湊 洋一