空気の上昇気流が熱を奪う

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《《《2023年11月23日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第387号》》》

冬になって、穏やかな日は気球で遊ぶことができます。

関東だと、わたらせ遊水池という、栃木と埼玉と群馬の県境がちょっとした湿地になっていまして、冬には1人2~3万円払えば気球に乗せて貰えます。

でも、1人2万円で、一人しか乗らないと多分採算が取れないので、数人乗る必要があるのだと思います。1フライト10万円以上とか、採算のラインがどこかにあると思っています。

まあ、楽しんでいるとは思いますが、どこまで言っても商売ですからね。

ちなみに、北陸出身の僕は気球というのは興味がありません。第一、田舎+日本海側は風が強すぎて気球なんて乗るものだと思っていませんでした。

熱気球のサイズ

日本で一般的な熱気球は、球皮部分の体積が2,000立米前後だそうです。(熱気球は球皮部分の体積でクラス分けされます)

 このクラスの熱気球は、膨らました状態で横幅は約15m、高さはバスケットの下から球皮のてっぺんまで20mくらいです。(マンションなら7階くらいの高さ)

重さは、機材によりますが、球皮といって皮部分が90kg程度。後は、バーナーなど合わせて300kig程度というのが一般的です。

これで、4~5人乗りですから、5人の婆は、更に300kig程度の荷重がかかります。

つまり合わせて600kgを持ち上げるというわけです。

2,000立米ということは、1立米あたり300g程度の浮力が働くと気球が浮きます。

ちなみに、地上よりも上空の方が空気が薄いので、それよりも上昇しなくなる高度も予測できます。

浮力はボイルシャルルの法則で計算が可能です。

地上の空気の密度を、下回ると気球が立ち上がっていきます。

そして、一定温になったら600kgの重量物を持ち上げて運べるのです。

それと同じ屋内現象

それと同じような屋内現象が2つの箇所で激しくおきています。

1つは、吹き抜け上部です。

ひく気密が良くても必ずおきます。ただし、屋根の気密が良いと、上がった空気が冷やされて上部から落ちてきます。

イメージは、吹き抜けの中心部分で上昇気流、周辺部分で下降気流になっています。

断熱性能が高いとゆっくりこの回転が起こり、断熱性能が低いとスピードが早くなります。

これが、吹き抜けは寒いといわれている原因です。

2つめは、壁体内でおきています。

壁の中の気流止めが無い状態で、断熱性能が弱いと壁の中で上昇気流が発生します。

床下と壁が繋がっていると、床下からどんどん暖気を引き込んで、外から寒い吸気を屋内に引っ張ってきます。

これが、古い家屋で暖房を入れても床が冷たい原因です。

これを解決するためには、壁の中に上昇気流を作らないことです。

それが、気流止めという部材です。

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Posted by 湊 洋一