全固体電池っていつ頃実用化されるの?
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《《《2024年3月24日エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第506号》》》
全固体電池を待っている。
これは、住宅関係者の中でも、割と詳しい人がおっしゃる事なんですよね。
それって、どうなの?と思い調べてみました。
全固体電池とリチウムイオン電池
まず、現行で最高性能を誇るのは、リチウムイオン電池です。
スマホも、ノートPCもリチウムイオン電池です。
そして、自動車もリチウムイオンとナトリウムイオンの2大派閥に別れています。
リチウムイオンの方が、体積当たりの容量が大きいので、電池の小型化には適しています。また、充電スピードも速くて、2次電池としては、非常に優秀です。
ですが、問題点もあります。
爆発的な燃焼が起こるのです。
リチウムイオンの爆発や発火は初期にはかなり有名でした。サムスン電子の携帯電話や中国製のノートPCなどかなり話題になりました。
極端な話、リチウムイオン電池に釘で貫通穴を開けると、正極と負極のイオンが激しい反応を起こして爆発すると言われていました。
試したことはないのですけれども、最近はそんな問題が起きにくくなっているのは、製造技術が上がったからです。
これに対して、ナトリウムイオン電池は、比較的最近の電池です。
電気容量は、リチウムイオンに比べて小さいですし、充電スピードも遅いのですが、これまでのどの電池よりもリチウムイオンの性能に近い上に、安くできるので特に大型バッテリーの、自動車用、住宅用などで売れています。
全固体電池というのは、このリチウムイオン電池が電解質がゲル状になっている物を固体に置き換えるもので、実は全固体電池というのは、リチウムイオンの全固体電池が主に研究されています。(下記の画像は、リンク先の経済産業省のレポートに記載されています。)
全固体電池の特徴と問題点
全固体電池の特徴は2つあります。
1つめは、安全性です。
製造技術が上がったとはいえ、リチウムイオン電池には、電解液に有機化合物が含まれていて、高温では爆発の危険が上がったり、それこそ釘を刺すと正極側と負極側の電解液が反応して、燃焼しますので非常に危険なのです。
全固体にすると特に、高い温度には耐えますので、安全性が極端に上がります。
2つめが、高温側に特性です。
前述しましたが、200度以上の高温ではリチウムイオンは危険で使えません。自動車用途などはかなりの冷却装置があったりします。これがなくなるのは大きいですね。その為、使える自動車の環境がどんと増える期待されています。
この他に、充電スピードが上がるとか、エネルギー密度が上がることが期待されていますが、このあたりはそう言われているだけで、特徴となるかは製品次第ですね。
問題点は、全固体電池を開発するに当たって、最大の問題が充電回収の少なさです。
普通のリチウムイオン電池の場合は、充放電の回数が5千回程度を言われています。これは、1日に1度充放電が行われても、10年は確実に持ちます。
しかしながら、現在開発中の全固体電池は、それが多くて数百回というレベルなのです。つまり、持っても1年かそれ以下の可能性があるわけです。
現在、トヨタ自動車がとプランナーとして、2027年の実用化という指標を挙げていますが、これも植生品はかなり高い物になるだろうと思われます。
というのは、初期製品はどうしても、歩留まりが低くなりがちです。歩留まりが10%であれば、不良品の残り90%のコストが、10%にのります。不良率が1%を切ってからが本格普及期です。
その為には、だいたい20年ぐらいは時間が必要です。
トヨタの成功は間違えないとしても、2045年ぐらいにならないと本格普及期はやってきません。
今から最低でも15年以上先の未来になってしまいますね。
逆に言えば、そんな未来の商品を待っているというのは、選ばないのと同じです。だって、15年後に日本がどうなっているか?は誰にも解らないですからね。
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