腐朽菌はカビとは違う

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《《《2023年8月7日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第281号》》

毎日暑いですね。今日の最高気温は、34度で少し下がりましたが、本当に不快な日が続きます。

今日の湿度は予報では、69%です。

この湿度はご存じの通り相対湿度で、絶対湿度はこの時には、25.9g/立米になります。ギトギトな感じですね。

実は、これはカビにはとっても良い環境です。ですが、カビと腐朽菌は全く別物です。

実はカビは実害がほとんどありません。カビは見栄えが悪いのですが、木材の構造体を破壊しません。

ですから、カビは恐れなくても良いのですが、腐朽菌は凄く怖がる必要があるのです。

腐朽菌

腐朽菌は、基本的にキノコに近い種です。ですから、キノコの生育条件ととても近いのです。

腐朽菌は、セルロースやリグニンという木材の構造の基本部分を分解していきます

そのため、あの堅い木材がボロボロになっていきます。シロアリよりも木材にとっては大敵です。

その生育条件は下記の通りです。

  1. 空気(酸素)

酸素が無いと腐朽菌は、発生しません。つまり、水につかった状態の木材は腐朽菌が発生しません。

2.養分

「木が腐る」ということは、菌(腐朽菌)が木材の成分を分解して養分とすることです。

3.温度

木材腐朽菌は、30℃前後が最も発育に適しており、3℃以下の環境では発生しにくくなります。

これは、一旦発生した腐朽菌は、20℃でも、10℃でも育つのですが、何も無いところに発生するには、30度前後の温度が必要です。

4.

大気中の湿気が75%以上で、木材の含水率が20%以上になると発生しやすくなり、含水率が20%を下回ると発生しにくくなります。つまり、結露を起こしている現場では、腐朽菌の発生確率がとても上がります。

腐朽菌を起こさないために

とにかく、結露が起こるとまずい最大の原因は腐朽菌の発生なんです。

腐朽菌が発生してしまうと、その部分を取り除かないと活動が停滞しても、また夏になると活動が活性化します。

ガンのように一生消えませんから、結露は起こさないことです。

更に、屋内の夏場の除湿が重要です。湿度が75%を超えてくると菌が活動的になってくるので、しっかりエアコンで除湿してください。

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Posted by 湊 洋一