MASS TIMBERの未来 1

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《《《2024年2月24日エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第478》》》

3日間の視察プロセスが今日で終わりました。

耐えきれなくて抗議中はすっかり寝ていますが、現場の視察はよく見ていました。

ということで、今日はこのカナダの視察の最大の目的である、MASS TIMBERの話をします。

MASS TIMBERとは?

CLTという言葉を聞いたことあると思います。

クロスラミネートティンバーの略です。

これは、2×6(つまり、2インチx6インチ)の材料をたて横に重ね合わせた集成材です。

現場で撮ってきた写真は非公開だったので、これは(提供:一般社団法人日本CLT協会さん)です。

こんな板です。この写真は杉ですが。現地ではいわゆるベイマツ、ツガなどの現地の2×6用の板を組み合わせて使っています。

この現場の場合は、おおよそ3.5メートルの幅、長さが14.5メートルの厚さが180mmぐらいの板で床を持たせています。

大型の寮やアパートの建設現場に大型の木材材料が床の構造材として投入されていました。

ちなみに、MASSというのは大きいとか大きな容積という意味です。ティンバーというのは木質とか、木という意味で、大型パネルなどはマスティンバーと呼びます。

マスティンバーというのが一般名称で、CLTというのは、その中でも縦横を交互に貼り合わせた厚板をCLTといいます。

マスティンバーの中にはこんな物も。

ちなみに、これはUBCという、ブリティッシュコロンビア州立大学の森林学部の校舎の写真です。

写真に写っているのが現地を案内してくれたカナダ在住の伊藤博士と参加者の方ですね。

この材料は1本の木ではなく、木材と接着剤を固めた物になります。

これは、構造の柱ではなくて、あくまでも屋根を支えているだけですが、ビルの4階分ぐらいの高さがあります。

ちなみ、この材は端材の集合体なんです。小さな木を押し固めて柱にしているというわけです。

この柱はかなり早い時期の、柱なのでカナダ政府としても木材での大型建築物をまだ認めていない頃の建築だそうです。

最近になっても、木造の大型建築物がどんどん建てられるようになっています。

その為、これらの事の未来を明日から考えてみたいと思います。

無垢信仰からの脱却

なお、日本のは無垢の柱へ根強い信仰の様な物が存在しています。

確かに、無垢の方が強いとか、良い材料だということに関して否定はしません。

ですが、無垢で3.5メートルx14.5メートルで、厚さが180ミリの木材の塊が作れるでしょうか?

この写真の様に15メートル以上の柱が作れるでしょうか?

そして、そのヤング率はどうなんですかね?どの柱も同じなんでしょうか?

JAS材で無垢の柱ってどのぐらいあるのでしょう?JAS材ではない無垢の柱は、ヤング率のばらつきってどのぐらいかご存じですか?

住宅に限っていえば無垢であることお魅力はあると思いますが、無垢にこだわる方に芯材は使うけれど、端材はどうするのでしょうね?

ハガラ材に使う?でも、かなりの量がでますよね。無垢の芯材にこだわっているんですよね。それも4寸ではくなく、3.5寸で。。。

個人的に思うのは、個人の好き嫌いで無垢が良いという方は、それは自由なんですが、無垢以外はダメと否定するからおかしな事になるんです。

この無垢至上主義ともいえる信仰心から脱却しないと、木材の使用は増えて行かないのでは?と思いますね。

では、明日はマスティンバーの未来をお伝えします。

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Posted by 湊 洋一