論理的に考える
おはようございます。
MX代表のみなとです。
今日も、毎日のブログを書いていきます。
工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
《《《2023年4月27日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第180号》》
メルマガにも書いたのですが、先日こんな記事がありました。
この記事を読んで、不思議に思いました。
窓に塗るだけで断熱?と思って読んでいると、どうも遮熱塗料のようなのです。
記事中に『熱の3分の2を跳ね返す』とあることから明らかなのでしょう。
断熱と遮熱というのは全く違うものです。
当社が、CW断熱で、遮熱+断熱の断熱システムを長年発売してきたので、これは自分でもよくわかっています。
そのことをちょっときちんと書きたいと思います。
熱の3態
熱が伝わるのには、3つのパターンがあります。
伝導
対流
輻射(放射)
です。輻射と放射は同じものですが、熱を受ける対象には輻射といい、物体が熱を出す様を放射というみたいですね。
この3態の説明は、しません。どこかで過去書いたので、何度も書くのもね。
要するにこの記事は、この伝導と輻射をごっちゃにして居ます。
輻射は電磁波で、伝導は文字通り固体の中の熱の伝わり方です。
つまり、この窓に塗られているのは遮熱塗料の一種であり、断熱性能は余りありません。
太陽光からの電磁波(赤外線)は防げますが、寒い空気が窓表面を冷やした、その寒さが窓の内側に侵入するのは防げません。
よく遮熱塗料のなかに断熱性能があると表現しているものがあります。
あれと同じなんですが、断熱性能というのはかけ算でできています。
断熱材の厚さx熱抵抗値(熱伝導率の逆数)
つまり、厚さが極薄の場合は、いくら熱抵抗値が大きくても熱を遮断できません。
では、どうして熱湯を入れたコップが持てるのか?というと、火の中に手を入れてもやけどしないのと同じ原理です。
熱が伝わるまでに時間がかかるのです。
熱湯を10分コップに入れておけば、当然ですが熱くて持てないです。
よくバーナーであぶってもいう方もいますが、一瞬あぶることに意味はありません。
住宅の壁や窓は、24時間、365日ずーっとその温度にさらされます。
つまり断熱層が薄いと熱容量を直ぐに満たされるので熱が伝わってしまいます。
論理的に考えると騙されないのですが、パッとデモをされると納得してしまいますからね。
ちなみに、熱伝導率は、上下のプローブ(針状センサー)で一方から熱を出して、反対側にどのぐらいのスピードで熱が伝わるかで測ります。
それで真空断熱材よりも性能があるなんてことはちょっと無いですよね。
更に間違えが
更なる間違えがあります。
それは、太陽光をカットすると電気代がかかりすぎます。
窓からの太陽光は冬に居室を暖める格好の熱源なんです。
それを2/3もかっとしてしまうのは、それこそ罪ですよね。
この商品は、夏用には効果を発揮しますが、冬用には逆に良くない事になるかも知れませんよね。
どちらか一方の効能を上げて、それに反する悪い部分を隠すようなやり方はあんまり好きではないですね。
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