金利上昇 黄色信号

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《《《2022年11月4日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第12号》》》

金利が売上を決める?

アメリカの金利が上がっています。

10月中旬に、アメリカの住宅ローンに関する記事が、日本経済新聞に掲載されていました。タイトルは

米不動産、利上げで淘汰 ローンきり、2倍に急騰

というものです。フィナンシャル・タイムズの翻訳記事ですが、中身を読むと、30年間の固定金利が、6.66%になっているという記事でした。

多分変動金利ならもう少し安いのでしょうが、金利上昇局面では、変動金利はリスクになります。

不動産鑑定会社や建設会社の売上は、最大8割減少。つまり、売上が1/5になることを意味しています。

その結果として、150万人の不動産業者は、120万人ぐらいに減るのでは無いかとか、銀行の住宅ローン部門のリストラや、廃業が目立っているという事です。

まあ当たり前ですね。

借り換えはほぼ無くなり、新規も3割は減少しているということでした。

この記事が出た後に、11月になってFRBが市中金利の0.75%の金利上昇を実施しています。

6.66+0.75%ですから、金利は最低でも、7.41%になるという事ですね。

しかも、12月には金利の上げ幅を縮小するといっていますが、下げるとか、上げないと入っていないのが怖いですね。

この利上げの原因は、物価高への対策です。

FRB(アメリカ連坊準備制度理事会)は、金利を上げることで、経済を冷やして物価上昇お抑え用としています。ところが、物価はなかなか下がらないので、更に金利を上げるといっているわけです。

この物価高には好景気のための、価格上昇も初期の頃にはありましたが、ロシアのウクライナ侵攻で、燃料価格が高騰して、原価上昇、つまりコストプッシュインフレの姿を現してきているという訳です。

本来は、コストプッシュインフレだと、減税をしないといけないのですが、英国がその対策を打ったところ、ポンドがどんどん安くなってしまいました。

そのため、世界中の金融当局は減税の選択はできなくなってしまったのです。

これはアメリカも例外ではありません。

結局、絵国は首相が退任して、貸し出し金利を上げざるを得ませんでした。その結果、ポンドは持ち直したのですが、英国が不況に突入するのも明らかになったわけです。

日本の金利はどうなるのか?

日本も好景気の波が、さざ波のように来ていたのですが、コロナとウクライナ侵攻で吹き飛んでしまいました。

今年の春先から物価が上昇していて、これらは輸入物価の転嫁ですが、9月以降は便乗値上げの様相になってきました。

理由は働き方改革でして。昭和のような猛烈な働き方をすると、直ぐにブラック企業といわれます。

労働者の権利は強くなり、労働時間も簡単に伸ばせないので、コストダウンの余地は企業にはありません。

ということで、会社は儲かっていないけれども、値上げをしている会社と、つでに上げて利益率を向上させる企業に分かれていますよね。

日本の場合は景気が良くなっていないので、金利は直ぐには上がりません。

ですが、この円安は、しばらく続くでしょう。

そして、本格的に景気が良くなってきたら、金利上昇が待っています。さて日本の景気がそれまで持つのかなと思っています。

金利が上がれば家は売れなくなりますからね。

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Posted by 湊 洋一