フランスの電力と住宅基準 2
おはようございます。
MX代表のみなとです。
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工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
《《《2023年3月15日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第140号》》》
昨日はフランスで上がり続ける電気代の話を書きました。
(昨日の話はこちらから、『フランスの電力と住宅基準1』
この状況はどこでも同じです。日本の場合はもっと激しく電気代は上昇しています。
欧州の場合は、ガス価格が一時期激しく高騰しましたが、現在は落ち着いています。
とはいうものの、ウクライナ侵攻は続いていますし、引き続き原油も高値圏を漂っていますし、円も135円を超えて安いままです。
ということで燃料が下がる理由がありませんから、電気代もガス代も下がらないのです。
ただし、世界の先進国では、カーボンニュートラルということで、今後も化石燃料への投資が減り続ける可能性があります。投資が減れば採掘量が減るのです。
この辺り、根深い部分がありますね。
フランスの住宅基準
日本と同じように7段階に分かれています。
A~Gですが年間の床面積の消費エネルギー(右側はCO2排出量です。単位はkg/平米年)
A 50以下 kwh/平米年
B 51~90 kwh/平米年
C 91~150 kwh/平米年
D 151~230 kwh/平米年
E 231~330 kwh/平米年
F 331~450 kwh/平米年
G 450以上 kwh/平米年
これは、高いのか低いの解りません。
ただし、この数字でユニークなのは。2つあります。
Aという数字が一番良いことです。
これはHEAT20の理事の岩前先生に伺ったことがありますが、HEAT20は、G1、G2、G3とG3が一番いいのですが、当初はG1とG2にしかありませんでした。その時、良い方をG1にするという案もあったそうなのですが、更に性能が上がったときに、数字を上げる余地がないと困ると、G2の方を上位にしています。
これは日本の断熱等級と同じ考え方です。断熱等級7が最高等級になります。
つまり、ここでのAというのは究極の理想とも言えますし、目指すべきゴールとも言えるのです。
そして、もう一つは、今度は逆にGがかなり低くてAの間には9倍の性能差があるわけです。
Gが無断熱だとしたらAの方が9倍以上性能が良いとも言えます。
実際に住宅での消費エネルギーは、調理や照明、家電などの建物の基本エネルギーとも言える部分がありますから1/9にするためには、給湯と冷暖房だけでは達成できないと思われる数字なのです。
この数字については背景を、ちょっと調査中ですが、先日の記事では、2045年にもEランク以下の建物は賃貸できなくなるということです。
無断熱 450kwh/平米年以上 ⇒ 230kwh/平米年以下にする。
ということですから、消費エネルギーを半分にする必要があるわけです。
日本だと断熱等級4では達成できず、多分断熱等級6以上になるのではないかなと思っています。
これは時間をかけて検証したくなるテーマですね。あすは日本の基準との比較をお伝えします。
(続きの日本の基準との比較は『フランスの電力と住宅基準3』)
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