失敗ばかりの人生だ 8-2
こんにちは。
MX代表のみなとです。
今日も、毎日のブログを書いていきます。
工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
《《《2022年12月29日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第67号》》》
1997年9月に、その事件は起こりました。
もう、今から25年も前の話になるんですね。誰にとっても25年というのは四半世紀ですから、その当時のことを覚えている人なんていないだろうと思います。
オヤジは、昨日も書いた三菱自動車のディーラーを任されていました。
1997年という事は、『空飛ぶタイヤ』でおなじみにの2000年に発覚した三菱ふそうの欠陥隠蔽事件の前です。
ですが、三菱自動車の官僚的体質が露呈してきて、どんどんとシェアを落としていました。オヤジは阪大卒の優秀な販売部長が役員になれなかったと嘆いていました。当時は三菱自動車は東大卒以外は役員にしないという不文律があったのです。
また、当時はRVブームで、三菱はパジェロというヒット商品を持っていましたが、それ以外にこれといったヒットを飛ばせずにいたのです。
今なら理解できますが。若い世代はセダンという自動車から完全に離れています。当時は、古いオヤジには理解できなかったのでしょうし、三菱も社会のニーズから少しハズレ始めていました。
オヤジは当時62歳ぐらいだったと思います。
強いトップというオヤジいて、明らかに業績が低迷し始めている会社がある。その彼が選んだのはリストラでした。
まるでドラマ
そして、リストラ対象者は自分の部下で、役員だった2名でした。役職までは覚えていませんが、営業と総務の役員だったと記憶しています。
そのことは本人には通告したのでしょう。
悪いことに、この強いトップは経営者ではありますが、オーナーではなかった点です。
彼は、リストラ対象の役員を含む全ての部長職からの退職勧告という返り討ちを受けることになりました。
リストラはオーナーも賛成していたようですが、管理職からの退職勧告を受けて、オーナーはそちらの方針に乗り換えてしまったわけです。
このような話は、大河ドラマではよく見ますね。
先日の『鎌倉殿の13人』でも、後鳥羽上皇が北条義時の討伐の言い出して、結局、義時に返り討ちにあうと、奸臣にそそのかされたという言い訳で、北条義時に感謝状を出すわけですから。この時は後鳥羽上皇は隠岐に流されています。
オーナーは会社の会長ではあっても、経営のことを理解していない場合は、起こりがちの判断です。
オヤジとしては、オーナーの判断を受けて、自分が行ったリストラという騒動を結局自分のクビで締めくくる結果となりました。
その後のオヤジの行動は、全ての関係者にとっては驚きでしたが、ここでは触れないで起きます。
全て終わったあとに、その退職勧告を行った、オヤジの腹心ともいえる営業部長に話を聞きました。彼はオヤジが最後まで自分の味方をしてくれるだろうと思っていた人です。オヤジにとっても彼の名前が勧告にあったのは、驚きだったと思います。
強いオヤジへの恐怖心があり、退職勧告をする前日は、落伍者を出さないために、全員でサウナに泊まり込んだそうです。きっと、かなりの抵抗を示すだろうと想像していたのが、あっけなく退職を認めたのは意外だったということでした。
全員でサウナなんて、ドラマみたいで驚きました。それほど、怖かったのでしょう。
この一連の教訓は、2つ。雇われ社長なのに無理をするなということと、パワーでのリーダーシップはいずれ破綻するということです。
金沢の小さいディーラーでのお話でしたが。その後の三菱自動車の凋落は目を覆うばかりです。あれだけ東大卒の役員を集めていた経営陣は、自社の設計不良を隠蔽するという愚策をとりました。乗用車の販売不振も酷いものです。
いい車もあっただけに残念ですが、結局日産自動車の子会社になっています。もちろん、今回大ヒットの日産さくらなどは、三菱の電気自動車の技術もある程度入っているのかもしれませんが、三菱自動車の栄光は見る影もないですね。三菱重工の民間ジョット機の失敗もそうですし。あんなプラットアンドホイットニーの新型可変エンジンなんか採用して大丈夫かな?と思っていたら案の定です。
オーナーとオヤジでの鞍替えした、ホンダの方が大変苦しいながらも当時の栄光を維持しています。F1の優勝も、ホンダジェットの成功もありますよね。僕はそこから判断を間違えたのではないかなと思っていますけれども。
生前オヤジは、ディーラーの面白さを口にしていました。車の販売は1台売ると40万円、50万円と資金が入ってきて、面白いように車が売れた時代には良い思いを沢山できたということでした。
それも今になって、自動車があまり売れない時代になっています。苦し紛れにサブスクなどもやっていますが、製造会社もディーラーも大変です。
これは、住宅にも通じるところがあるので、今後は住宅に関しても気を引き締めていかないといけないなと思うのです。
もうオヤジはこの世にいませんが、できる経営者の先輩として今でも尊敬しています。ただし、法律と金融の知識と人への理解がもう少しあったら違う結果になったのになと思うのです。
そのため、僕は金融も法律もあるていど味方にして、社員に圧力をそれほどかけることなく働いています。といっても、社員はやっぱり社長の横暴には翻弄されているみたいですけれども。それでも、大きなパワーをつかうのは抵抗がありますね。
僕は社長は少々バカにされているくらいがちょうど良いと思っています。社員と戦っても生産性は上がりませんから。戦うべきは業績でしょう。
と、いってもMXエンジニアリングはまだまだなので、工務店の皆さんに支えていただく事が今後も大切です。来年もよろしくお願いします。
これで、一旦失敗の話は終わりにしたいと思います。まだまだ、失敗はありますが、あまりに失敗ばかりだと本当に阿呆な社長だと思われると会社としては良くないですからね。それでも、皆さんにお伝えするような面白い話があればまた書きたいと思います。
あっと驚く100億円の循環取引に巻き込まれた話とかは、まだしていませんしね。首謀者は逮捕されました。(^_^;
この話は無駄にスケールがでかいんです。僕は何も知らない善意の元担当者でしたが、関係者の逮捕には驚いています。
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