経営コンサルタントの頭の中 49

営業の基本から

櫻沢先生の基本は、本当にオーソドックスです。

実は、三重県のサティスホームさんに行って指導をお願いしたことがありました。その時も本当に基本中の基本から始めて、廣田会長が途中でストップをかけたほどです。

ですが、多くの工務店さんに私が伺って気が付くのは、この基本がきちんとできている会社は受注が取れていますが、そうでない会社は全くといって良いほど受注が取れていません。

ですので、最近他決が多いと思った方は、奥様か、その他親戚でも知り合いでもいいので、辛辣にダメ出しをしてくださる女性に必ず事務所をみて貰ってください。

そして、こう依頼してほしいのです。
『当社と契約しない理由を教えてください。時給以外に、ダメな理由を1 つ100 円で買います。何でもいいので教えてください』

こうすれば、とにかく些細なことでも何でも出してくれます。社長の服装、社長のファッション、事務所の臭い、雰囲気、電気、壁紙の汚れまでありとあらゆる事が、お客様が断る理由になるのです。

特に要注意は、電話の受け答えです。これが今ひとつの事務所が多いですね。初回の電話の雰囲気1つでお客様は断ってきます。暗い声、失礼な態度など、我々業者への電話が悪いと、お客様には、わかっでしまいますよね。気をつけて欲しいと思います。

既存客の中に見込み客が必ずいる

それと、櫻沢先生がいつも言っていたのが、現在のリストの掘り起こしですね。
これは、現在お持ちの数百のリストの中に必ず契約してくれるお客様は見つけることができるというものです。

少なくとも、貴社に興味があって何らかの問い合わせをしたり、見学会に訪問したお客様のリストですので、その中に絶対に興味を持ってくださる方はいらっしゃるものです。

経験上そのリストから最低でも1 棟。できれば2~5 棟ぐらいの掘り起こしをするのが櫻沢流でした。

そのリストに対して、何を行うか?といえば、訪問と電話です。

このあたりも非常にオーソドックスなので、全く面白味はないのですが、経営者は波瀾万丈よりも、安定的な受注を好むものです。

お客様への訪問

営業の基本は、面白くもない、地道な作業の積み重ねだといつもおっしゃっていました。でも、まあその中でも楽しみを見つけるのは、とてもお上手な先生でした。

訪問時には、お客様の生活の一端を垣間見ることができます。好みの色、生活のレベル、派手好きなのか?それとも堅実な暮らしなのか?好きなキャラクターがあるのか?次のお客様へのアプローチを常に探していましたね。

それと営業のポイントはお客様との共通点です。人間は誰でもそうですが、初対面に近い方には警戒心を抱きます。ですが、共通点があると一気に仲良くなることができます。そのために、どこか共通点がないか探る事が必要です。

櫻沢先生の例では、タバコ、時計、自動車などの趣味嗜好ですかね。営業のシーンで、それらの趣味の話をさりげなくして相手の出方を見ます。

その他の例で言えば、好きな野球チーム、スポーツ、ファンの選手、ブランド、出身学校、出身地などですね。
僕も同じ高校の先輩や後輩とは一気に仲良くなったり親近感を持ちますね。これには同郷+子供時代の共通点があるからかもしれません。

イベント

その次にイベントですが、最近は勉強会を数多く手がけられていました。

現在、MXでも勉強会を行っていますが、櫻沢先生も見学の中でのきっかけ作りや、単に集客目的でとても簡単な勉強会を企画して実行さ
れていました。

とにかくイベントでも、いつも考えていたのは初回アポイントメントです。初回アポを取らないとイベントとしては失敗です。

常に費用対効果を考えて、これだけの費用をかけたのだから、どう回収するという事も含めて経営者視点で集客+それからの追客を考えら
れるコンサルタントだったと思います。

顧客フォロー

顧客フォローに関しても、常に30 人ぐらいの追客相手をリストにして追いかける手法をお伝えしていました。
どんなにネットの世界になっても、アナログでお客様リストを眺めて攻略法を練るという手法を行っていました。
その顧客名簿のリスト作成も1 つのノウハウです。

Posted by 湊 洋一