BAUメッセ特別レポート2019
BAUメッセは2年に一度!
2019 年1 月14 日(月)から19 日(土)と6 日間にわたって、ミュンヘンの国際展示場で開かれた展示会をBAU メッセといいます。
ドイツは、これまでエコ建築で世界をリードしてきましたので、多くの日本人建築家がこの展示会から学びを得てきています。
展示会場は、今回から3 つ増えて、全部で18 の大きな展示室からなります。この展示室は1 つが東京ビックサイトの東館の展示室より広いんです。この18 の展示室で、東京ビックサイトの東と西を合わせたものの3 倍あります。
欧州の展示会では最大といっても過言ではないでしょう。全部見るのに駆け足で2 日かかります。
そのため、展示会は2 年に1 回になっています。
出展は、欧州全域から来ております。流石に、経済力を誇るドイツでの展示会です。フランス、スウェーデンの展示会もいきましたが、それらの3 倍ぐらいは優にありますね。正直、2 日間歩き疲れました。でも、どこに行っても人だらけ。期間中30 万人近い建築関係者がやってきます。
テーマは未来のビルディング
今回のテーマは未来のビルディングという事で、これまでの住宅建築に関しての様々な情報提供よりも大型建築への情報提供が大幅に増えてきたのが特徴です。
したがい、木造への展示は、下記のような構造展示に限られていた気がしました。つまりは工法展示といった方が良いのかもしれませんね。
利用者にとってはわかりやすい反面、他社との差が良く解らないというところが気になりました。
目立つ大型展示
その中でも目立つのが大型展示です。この展示場は、欧州最大の窓メーカのシューコ社のものですが、大型のドア、窓の展示がかなりの面積で取られており、かなりの集客がありました。
これほど大きなブースで、人があふれているという展示は日本ではちょっと考えられません。ただし、このシューコというのは、アルミ枠などの展示もされていて、エコよりも意匠を重視する方向性を打ち出していました。もっとも、ガラスは全てトリプルですから、日本の窓とは根本が違うのですが。
窓メーカだけで、30 社を遙かに超える出展があったので、本当の意味でバリエーションがある商品が選べるというのも欧州の展示会の特徴です。
今後期待のハイテク展示
ご多分に漏れず、欧州でもIoT等のハイテク関連の展示は、以前に比べて非常に増えている印象でした。
これまで、CADやプロジェクト管理のソフトウエアなどの展示が多かったのですが、更に今後の流れを占うような、ホームオートメーションの展示が各国から出展されていました。
シュナイダー(仏)などの大手メーカ以外に聞いたことがないような新興メーカもいくつか出展されていました。
しかしながら展示ブースにはそれほど人影があったわけではありません。欧州の建築展は、設計士だけではなく、職人が多数いますので、彼らにとってイメージを示す展示ブースは興味を引かなかったのかもしれませんね。
まだまだ、具体的な話ができないIOTは多くの人の興味を引くものではないのかもしれませんね。
CAD等の既存のソフトウエア起業は現地で、即売をやっていた関係もあって、集客をかなり集めていました。
続々参入する換気システム
昨年、参加したスウェーデンの展示会では、かなり大型の熱交換換気システムの展示が多かったのですが、今回のドイツでは大型ではなく、ダクトレスの換気システムの出展が目立ちました。
当社も取り扱っているインベンター(国内名:ベントサン)がその筆頭ですが、以前は他に2 社ぐらいしか出展していなかったのですが、今回の展示会では5 社以上がダクトレスの換気システムを出展していました。
これは特許が切れていることに加えて、このタイプの換気システムがかなり売れてきているからというのが原因のようです。
確かに、リフォームしたときにダクト配管を新設することが難しい場合が多く、その場合はこのダクトレスの熱交換換気システムを取り付けれ
ば、電気工事だけで熱交換ができるようになり、非常にエコです。
日本も今後はこの換気システムが受けるのではないかなと思います。そろそろ日本メーカがでてきても良いのかなと思いますが、日本スティーベルなどもとても安価に出してきていますから、どのような動きになるのでしょうか。
ダクトレスの熱交換型の換気システムについては当社にカタログがありますのでご希望の方はどうぞお知らせください。
次回は、2021 年1 月
次回の、BAUメッセは2021 年の1 月に行われます。また、その時になったらツアーを組みたいと思います。
次回は前値の9 月ぐらいからお声をおかけします。世界最大の規模ですから参考になる事は多いですね。IOT 等のハイテク関係にももっと時間を取りますので、ご期待ください。