■営業編1■苦手の資金計画克服計画~前編~
お客様の予算が厳しい方、自己資金がほとんど無い方の場合は、新築の受注前には資金計画が必要になります。
特に年齢が若い方の場合は、少々自己資金があっても資金計画をきちんとやっておいた方がよいです。
ただ、実際に工務店側がきちんと資金計画をやっている方は、まだまだ少数派です。
受注がまだ少ない方は、お客様と資金計画さえしていただければ、受注の確率が絶対に!上がっていきますので参考にしてください。
資金計画には、2つの側面があります。
一つは、安心(信頼)です。
もう一つはコミュニケーションです。
その点を一つ一つ見ていきたいと思います。
安心とは、お客様自体の安心感のことです。
皆さんも同じだと思いますが、大きな買い物をするときには、ドキドキするものです。
それは、うれしさもありますが、不安もつきものです。
お客様は、万が一、ローンが払えなかったらとか、もし途中で家にトラブルが起きたらという不安と、ローン期間の35年間、あるいはもっと長い間おつきあいすることになるわけです。
つまりは、はじめて家を建てるというのは、非常に不安なものです。
その不安の中で最大のものが、お金に関する不安です。
もちろん、技術や品質などに関する不安もあると思いますが、それは皆さんの会社を知れば知るほど解消できるものだと思います。
ですが、お金に関する不安はずーっと残ってしまうでしょう。
人は不安なままでは行動できません。
その不安を、社長や営業マンさんが解決さえしてくれれば、解決してくれた人への信頼は大きなものになるでしょうし、契約へ行動も起こしやすくなります。
つまり、お客様が安心してくれれば、それはすなわち貴社への信頼につながり、その結果受注が増えるというわけです。
資金計画の最大の肝は、この部分です。
そのためには、必ずお客様ご自身が、“これで安心です”といっていただく必要があります。
こちらが安心ですよね?と聞くと、ハイとお答えになったとしてもモヤモヤとした感情が残っている可能性がありますので、お客様の表情などはよく観察していてください。
もう一つは、資金計画を通じて培えるコミュニケーションです。
資金計画というのは、こちらの会社のこともいろいろお伝えする機会でもありますが、お客様のことをいろいろお聞きする絶好のチャンスです。
つまり、お金のアドバイスをしている一方で、お客様の好きなこと、嫌いなこと、家族への思い、その他の感情、普段の行動まで全て聞くことが許されるわけです。
つまりは、上手い資金計画とは、お客様の人間そのものを全て教えていただく作業と捉えられるかもしれません。
そして、徹底的に話を聞けば、仲良くなりますし、好きにもなっていただけます。
そして、仲良くなっていればお客様は、あなたの会社の問題点を正直に教えていただけると思います。
その問題点を修正すれば、多くのお客様に、売れるようになるのです。
この資金計画は、それ程難しいものではありません。
また、いろいろなお客様がいらっしゃいますが、基本的に覚えないといけないのは2パターンだけです。
こちらがほとんどだと思いますが、1つは通常のサラリーマンの場合。
もう1つは、自営業の場合です。
自営業の場合は応用編となりますし、実際お客様としてお見えになる確率は、4:1とか、9:1程度だと思いますので、自営業のお客様の場合は、じっくり教えてもらいながら進めるのが良いかもしれません。
次回は、その資金計画の実際編をお届けしていきたいと思います。ご期待ください。