経営コンサルタントの頭の中 47

お客様が欲しいもの

以前も書いたと思いますが、お客様が欲しいものはなんだと思いますか?

皆さんが売っているものが、『家』だとすると、お客様が欲しいものは、『家』という事になりますよね。

ですが、それは違うとするとどうなるのでしょうか?

何が言いたいかといえば、お客様は家なんて欲しくないんです。

お客様が欲しいなと思うものは、家族が安心して暮らせて、間取りなどが自由にできて、修理をしたり、色を塗ったりするのも誰に気兼ねなくできて、誰かに出ていけと言われずに何十年も住めて、子供達にとっての実家になるもの。

多分もっとあると思いますが、そんなものが必要なんです。

これが家でなくて、洞窟でも良いですし、マンションでも、キャンピングカーでも良いと思います。

それはお客様の価値観によって異なる事ですが、注文住宅である必要はありません。

ですが、家に違う価値観がついたとしたら、皆さんがあまり苦労しないで家が売れるんじゃないかなと思って作った広告が次のページのものです。

建物に付け加える価値観

建物はそれだけで価値があるのですが、ですが解りやすい価値観を提供した方が上手く行くのは確実です。

という事で、ちょっと考えて作ってみました。今回の広告は失敗はしましたが、付加価値がしっかりありますので、いずれ満足する反応が取れると思います。

この広告の特徴は家そのものを売っていないという事をご理解いただけるでしょうか。これはコンセプトを理解いただくものですから、この会社で建物を建てると、最終的に貯蓄をすることもセットで指導して貰えるという事をコンセプトに作ってみた広告です。

お客様が家だけを住宅会社に望んでいるのか?それともそれ以降のライフプランまで面倒見て貰うということを考えているのかといえば、現状では家そのものしか興味がないと思いますが、一旦このライフプランもセットで面倒を見て貰うという事をご理解いただければ、それなりに差別化できると考えています。

その場合は、住宅にライフプランというサービスの付加価値がつきますよね。このあたりをいかに伝えるか

かがポイントかなと思っています。

その他の価値観

元々、自然素材住宅というのは、大手ハウスメーカーに対するアンチテーゼとして生まれました。

大手は絶対にやってこない、自然素材というという材料を使って、大手にはない住宅を建てる事で中小工務店が生き残りを図るという意図がありました。

最近はそれにエコ住宅というコンセプトで、全館空調をしても電気代が安いというコンセプトを多くの工務店が提案し始めています。

更に、災害に強い、耐震性能の高い住宅などいろいろな提案が可能になっています。

ですが、多くの機能をつければつけるほど建物の価格が上がっていきます。

個人的には耐震性能とある程度の断熱性能は必要だと思っていますが、それ以外の機能は、現状の機器より安くならないのであれば安易につけるべきではないと思っています。

現状の住宅の販売価格は、1800万円前後が値頃だと思っています。これに耐震と断熱で、2000万円まで上がってきますので、ここからはしっかりとした資金計画と預金の組立ができる会社だけが生き残っていきます。

そのための金融の知識は、もう一度しっかり勉強してもらったら良いなと思います。

という事で、改めて当社からこのあたりのコンセプトについて、情報提供していく予定にしております。

Posted by 湊 洋一