台風での漏気
こんにちは。
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株式会社MXエンジニアリングの湊です。
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《《《2022年5月25日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第306号》》》
沖縄での講演
先日、松尾設計室の松尾先生が沖縄で講演されました。
中身は、主に夏対策、湿度対策のお話が中心でした。
その内容も面白かったのですが、ベテラン建築士としての視点だなと思ったのが、台風での漏気をテーマに票を持ってこられた所ですね。
どんな数字かといえば、こんなデータを出されていました。
隙間相当値が0.5の場合は、風速40メートルでも1.06回ですが、隙間相当地が2にもなると、風速40メートルの場合は4.3回と、政府規定の8倍もの漏気が入ってきます。
当然ですが、台風の時に、これだけの漏気が入ってくると、部屋の中は湿度100%を越えてぐしょぐしょになります。
なので、南の島においては気密性というのはとても大切だという事が解りました。
でも、この計算どうやったんだろうという疑問があったので、これはこれでちょっと調べてみました。
論文はやっぱり出ている
これに関しても論文は出ていました。
それを、引用してOMソーラーさんがこんなデータを出されています。
そこに書かれてあった、式が松尾先生の計算根拠かなと思って試しに計算してみました。
簡易計算式
自然換気量(立米/時)=床面積あたり隙間相当値/(0.0144x風速(m/s)x風圧係数+0.0049x内外温度差)↑(通気特性係数1/N)
となっています。
ここでの風圧係数というのは。建物が市街地に経っているか、大平原に経っているかで数値が違います。
そのため、このような係数があるのですが、測定部が2階の上の方か、基礎の辺り化によっても係数が変わってきます。
これらは実測値によって係数が決まっています。
つまり、変動要素は、どんなところに建っているか?と、隙間相当地と、内外温度差です。温度差は台風の場合は、せいぜい10度ぐらいだとします。
自然換気量=C値0.5/(0.0144x風速30メートルx周辺に建物がない1.0+0.0049x内外温度差10度)(通気特性係数1/1.5乗)
ということで、この数値の計算結果は。0.35程度です。
松尾先生の数値は同じ場合は、0.7程度ですから少し差があります。この簡易計算式とは違う数式で算出されているのかもしれません。
いずれにしても、台風時には気密性能が普段の時の数倍効いてきます。
そのため、ちょっとした隙間も埋めた方が良いですし、沖縄や九州などの台風が良く来るエリアは、気密性能の劣化にも細心の注意が必要ですね。
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