太陽に素直な設計

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株式会社MXエンジニアリングの湊です。

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《《《2022年6月4日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第316号》》》

太陽に素直とは?

『太陽に素直な設計』というのは、松尾設計室の松尾先生のいつもおっしゃっていることです。

我々は太陽系ができて45億年ほど、人類が誕生して、100万年ともいわれていますが。太陽の恵みで繁栄しています。

太陽系において、地球にしか存在しないエコシステムによって生かされています。

大気圏があることによって生物に快適な環境が生まれています。

植物が光合成を行って酸素を供給してくれているお陰で、適切な酸素濃度になっています。酸素濃度が50%を越えると簡単に発火現象が起きてしまいますし、これより極端に酸素濃度が下がると、人類どころかほとんどの生命が絶滅してしまいます。

残念ながらどんなに知恵があるからといっても、その知恵だけでは、太陽はおろか地球の気象ですらコントロールすることはできていません。

ということで、基本的には今でも我々は地球の勝手に起こる自然現象を予測することしかできないのです。

そのため、せっかくある自然現象を活用しようというのが、太陽に素直というわけです。

具体的には、熱エネルギーと光になります。

太陽熱エネルギーをコントロールコントロールする

具体的には、夏には太陽からの輻射熱エネルギーをカットして、冬は取り入れるということを指します。

ただし、太陽というのは毎日毎日その位置を変えていきます。

夏至は、南中時に太陽高度は80度を超えてほぼ真上から来ますし、冬至は35度よりも下がってしまいます。

更に、一番暑いのは夏至から90日前後遅れてきて、一番寒いのも冬至から60日~90日遅れてやってきます。その時は、夏は太陽高度が下がってきていて、冬は太陽高度が上がり始めます。

結果として、軒の出や庇で太陽光をコントロールしようというのは実は不十分であるという事になるのです。

そのため、太陽からの熱は、真冬にはできるだけ大きな窓を南側に配置して、夏はその太陽光を半分以上、できれば真っ暗にならない程度にカットするというのが、太陽熱エネルギーをコントロールする本質です。

言葉で言うのはとても簡単ですが、実際の家で対応するのはかなり難しいです。

野原の一軒家でも、なかなかに難しいのですが、隣地の状況から相当に高度な計算が要求されます。

その辺りを徹底的に読みきるのは、まあまあ難しいです。

太陽は南だけではない

しかも、どの居室も明るくしないといけないですから、建築基準法上の通風と採光を満足させてないといけないのに加えて、南以外も太陽熱エネルギー入ってきます。

特に、東西面の窓は要注意で、東に大きな窓を撮ると、朝日の光が入ってきて眠りが浅くなりますし、夏は暑くなります。

西日は春以降は本当にやっかいです。太陽は西に沈むので、夏場の西側の大きな窓は要注意でエアコンの効きを悪くします。

更に、北側の窓ですが、夏は北側にも日が差し込みます。午前9時過ぎまでと、夕方の4時前ぐらいからは太陽が北面にも日を当てます。

ただし、これは隣地がカットしてくれる場合もありますので、その辺りの検討も必要です。

太陽に素直な設計というのは、これらのことを全て感得ないといないので、意外に経験も必要ですし、敷地の条件を読み抜かないといけないのです。

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Posted by 湊 洋一