壁体内結露を防げ 4
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2022年4月16日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第269号》》》
壁体内結露の実際 WUFIを使って考える
では、実際に当社が考察した例を見ていって下さい。
WUFIでのシミュレーションですが、上段の赤色の線がそれぞれの点の温度分布になります。そして、下段が湿度分布になります。
今回は湿度だけに注目下さい。
なお、室内の温度は正規分布とします。つまり、夏は25度を超えて、湿度も60%程度。冬は15度前後で30%程度とします。
室外はアメダスデータで1年365日を1時間おきぐらいに測定しています。ちなみに、アメダスデータの場合は代表的な都市しかないので全国800カ所のデータになります。
今回は八王子の工務店さんから検討依頼されました。
充填が100倍発泡ウレタンで、EPS の外張り断熱の場合です。
この場合は、構造用合板の内側で湿度が90%を越えてきます。これは冬型結露ですね。
当社の場合は90%程度まではOKとしていますので、これはこれでOKです。
防湿シートと調湿シート
100倍発泡の場合は、地域によっては防湿シートが必要な場合があります。上の図で湿度が100%に近くになった場合などですね。
5地域以北や、外張り断熱がない場合は、もしかしたら構造用合板の内側の温度だ下がってしまうので、結露する場合があります。
その場合は、室内側の石膏ボードの内側に防湿シートを貼ります。そうするとこうなります。
今度は石膏ボードの内側ので湿度が急上昇します。
これが夏型結露の原因になります。
八王子でも湿度が危険ゾーンを越えてきているので、室内側の石膏ボードの壁側に汗を掻く可能性は否定でいません。
これを解決するために存在するのが、調湿シートです。
調湿シートは、マグイゾベールのバリオ、タイベックのスマートなどが有名です。以前はプロクリマという会社のインテロというシートが多かったのですが、あまりにも高くてすっかり使われなくなってしまいました。
これは周りの温度によって湿度の通り方が変わります。夏は湿度を通す、冬には一切通さないという可変式なのが特徴です。
なお、エコハウスのビルダーさんが好んで使うウルトというのは調湿性能がありませんので注意が必要です。
今回はバリオでシミュレーションしてきました。
見事に危険ゾーンが無くなっているのが理解できると思います。
◆30倍発泡に変える
これをウレタンを100倍発泡から30倍発泡に変えるとみていただくとお解りですが、湿度が80%越えるゾーンが壁体内になくなります。
これが、30倍発泡ウレタンの効果でもあります。
30倍発泡ウレタンは高いですが、このように性能値が高い、糖質抵抗値が高いので結露の心配が一気に無くなるのが良いところですね。
皆さんがお住まいのエリアでもこのようなシミュレーションはできますので、ご要望があれば下記お問い合わせからご連絡いただければ幸いです。
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