熱交換換気システムが必要か?1
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店を元気にする記事を書いていきたいと思います。
今日明日と熱交換型の換気システムについて書いてみたいと思います。
2021年7月27日の断熱ブログ第22号
換気システムって必要?
換気システムは、屋内の空気と外気を定期的に入れ替える目的で設置されています。
一般の方には換気扇と言えば、キッチンにあったり、トイレにあるものという印象だと思いますが、住宅の場合は、法令で0.5回と定めているものです。
具体的には、住宅の居室全体を2時間に1回は空気を入れ換える事としています。しかも24時間、365日です。
そのため、換気システムには、1時間に建物居室の体積の半分の空気を排出したり、吸入するためのファンが求められます。
そして、一般的にはトイレ2カ所とお風呂の換気扇を使って建物全体の空気を入れ替える事を目的として、換気扇を取るつけることになります。
換気システムは、1種と2種と3種に分かれていて、一般的には3種が主流です。
3種は排気を換気扇で行います。
2種は、吸気を換気扇で行います。
そして、1種は吸気と排気を行うシステムというわけです。
熱交換型の換気システムのほとんどが1種換気を呼ばれるものです。
熱交換型の換気システムとは何か?
最近は、建物の高断熱化に伴って、熱交換換気システムに関して問い合わせが多いです。
熱交換換気システムとは、換気システムに熱の交換システムを組み込んだものをいいます。
熱交換とは、室内の空気が移動する管路と外気から入ってくる管路を接触させて熱を移動させることいます。
原理的には下記のイラストがわかりやすいかなと思います。
水の熱交換でも同じような基本原理で設計されています。
熱交換型の換気システムの種類
熱交換型の換気システムには、いくつかの種類があります。
国産の熱交換型の換気システムは、全熱型と呼ばれる和紙などをこの吸気と排気の間に用いています。
和紙を使うと温度だけではなく、湿度も受け渡せるので、全熱型と言います。
そして、海外のものは金属製、あるいは樹脂を用いることが多いので、顕熱型といわれています。
顕熱と全熱の違いはまた別の機会でしっかり書きたいのですが、顕熱が温度だけ、全熱が温度と湿度の合計と覚えておいて下さい。
そして、日本の製品のほとんどは、熱交換ユニットが床下や天井裏・小屋裏など、建物のあまり使わないけれどそこそこ大きな空間に設置しています。
床下に設置する代表的なシステムが、『マーベックス』という会社の『澄家(すみか)』というシステムです。『パナソニック』も床下に置くシステムを販売しています。
小屋裏や天井裏にシステムを設置するものは、『ローヤル電機』や『マックス』等のシステムです。
このほかに、『三菱電機』の『ロスナイ』というシステムは壁掛けタイプになっています。実際に熱交換システムは、それなりに大きいので壁掛け式だとエアコンの半分よりも大きなサイズの機会が壁にとりつくのでリビングなどにつけるとちょっと邪魔ですけれども。
そして、主に海外製か、それを真似して作った日本製のシステムが、ダクト型の換気システムです。
このシステムは、どれも排気と吸気を60~70秒ごとに空気の流れを切り替えるものです。
熱は、セラミック(陶器)の蓄熱体に蓄えて、熱交換を行うというものです。
当社も『VENTOsanヴェントサン』という換気システムを扱っています。
ドイツのインヴェンターという企業が世界で初めて開発しました。
どこも動作原理は同じです。
メーカには、『VENTOsanヴェントサン』のインヴェンター、スティーベルなどが一般的で、ドイツの展示会に行くと他に数社出展されています。
国内でもドイツ製を元に開発されたものがいくつかあります。
因みに、インヴェンター製の換気システムは、ドイツでは『INVENTOR』という名称で発売されています。
日本ではこのインヴェンターという商標を、以前の代理店が持っていて使えないのです。
ということで、仕方なく『VENTOsanヴェントサン』という名前で活動しています。
明日は、換気システムを使って有り無しのシミュレーションをお伝えしたいと思います。
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