HEAT20 G3の意義

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株式会社MXエンジニアリングの湊です。

さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。

《《《2022年4月30日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第283号》》》

HEAT20のG3

HEAT20 の最高等級は、G3といいます。北海道や北東北の1地域から3地域で、UA値0.20、4-5地域では、0.23、6地域以南は0.26になります。

いずれも、0.3を下回るのが特徴です。

ちなみに、UA値が0.3を切ってくると0.01を下げるのがかなり困難になってきます。そのため、0.26と0.20を数値的には、0.06しかありませんが、かなりの差があります。

GWの壁で考えると、200ミリの壁があれば充分に0.26をクリアできるのに対して、0.20になると300ミリ断熱を考えないといけないレベルです。

正直なところ、本種で300ミリ断熱は少しやりすぎかなと思いますが、本州でも北東北の一部や高地では、2地域と指定されているところがあります。

これらの地域は、300ミリ断熱を検討する方が良いとされています。北海道では、グラスウール300ミリか、ウレタンボード(特にネオマが多い)の200ミリが主流になっているようです。

もちろん、窓はトリプルで、基礎断熱が多いです。北海道はシロアリ被害がほとんど無いので、基礎のスラブ下と外側の基礎断熱が多いようです。もちろん、G3グレードの住宅の場合で、一般的にはまだまだ床断熱が多いようですが。

6-7地域に関しては、そこまで必要ありません。トリプルサッシで、200ミリ断熱をすれば対応できます。充填に30倍発泡ウレタンを使えば、EPS50ミリの外断熱でも充分にUA値0.26は達成可能です。

G3にする意義

そして、HEAT20のG3にする意義なのですが、HEAT20という組織はこのように表現しています。

  1. 室温 1,2および7地域で16度を下回らない、その他の地域で15度を下回らない
  2. 省エネ 1,2地域で断熱等級4に比べて55%削減、3地域で60%、4地域で70%、5地域で80%、6-7地域で75%の削減

この2つになります。

ただし、G2とG3の間には,温度差はほとんどありません。

G2の想定する室温は1,2地域に関しては15度、3地域以南については13度となっていて、7地域のみが3度違いますが、1,2地域に至っては1度しか異なりません。

省エネの割合は20%前後異なるのですが、温度に関しては余り差が無い結果となっています。

また、シミュレーションを行っても、断熱等級4⇒HEAT20 G2の光熱費の削減額は、建物によって月に1万円以上となり、最大で月に2万円程度の場合もあるのに対して、HEAT20のG2⇒G3したところで、光熱費の削減額は、せいぜい月額2から3千円であり、非常に小さく見えます。

そのため、経済的な部分ではG2から更にアップグレードして、G3にするためのモチベーションは不十分であるという結論に達します。

つまり、お金以外にメリットがないとHEAT20のG3にする意味というのはないのではないか?という意見もあります。

本稿では、このHEAT20のG3にする意義を考えていきたいのですが、これは既に住んでいる人に聞くのが一番良いのではないかと思うのです。

詳しくは,日を改めて掲載していくとして、簡単に聞いた限りはHEAT20のG3の住宅人でいる人の満足度は、それ以下の人に比べて高い様に感じられます。

このような現象が起きるそうです。

  1. 外が暑いのか寒いのか起きても余りよくわからない
  2. 真冬でも羽毛布団は暑くて使わない
  3. 真冬での室温は24度程度で生活している事が多い

つまり、1年中エアコンで簡単に温度を一定に保つことが可能ということになります。

そして、その結果としてのメリットが特に高齢者に多いので、今後は、工務店はHEAT20のG3を建てられるようにしておかれることをお勧めします。

そして、エンドユーザーさんもG3の住宅を建てられる工務店を探しているのです。

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Posted by 湊 洋一