断熱等級7にするための壁の仕様検討
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。
《《《2021年12月5日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第141号》》》
話題の断熱等級7
至る所ところで、断熱等級7が話題になっています。
先日、書いたように断熱等級6までは正式に法制化の運びになりました。これで、日本の住宅の断熱性能も一気に引き上がることになりました。
そして、断熱等級7については下記のページで政府としてパブリンクコメントを求めています。
これが1月中にまとめられて、3月には結果が正式に発表になります。
個人的な感想をいえば、今のところ断熱等級7を政府が認定する確率は半分ぐらいかなと思っています。もちろん希望は認定されることですが、実際にはこの程度の仕様になることは確実なので、もしかしたら難しいかもと思っています。
実際のUA値0.26の仕様
北海道では、300ミリ断熱でトリプルサッシが当たり前になっています。樹脂サッシだけではなく、木製サッシも北海道ではどんどん売れていますからね。
ですが、本州ではUA値0.3切るような住宅は全体の1%以下でしょう。
ということで、今回国土交通省がこれを認定するというのは、やはりカーボンニュートラルを何とか達成したいという政府の意思の表れということですね。
では、実際にUA値を0.26にするためには何をどのぐらい必要なのか?みていきたいと想います。
ちなみに、今回はすべて基礎断熱で検討しました。理由は、UA値0.26程度になると床下エアコンを使いたいからです。
暖房を床からまわすのは、暖かい空気を下から、上に回すということで、建物全体の温度を均一するという意味でもとても合理的だと思うからです。
もちろん、床断熱でも達成できますので、もし、こうしたらどうなる?みたいなご希望があればご連絡ください。
基本的に、このぐらいは必要なんだと想ってもらえれば、僕的には成功です。
共通仕様としては、窓のは樹脂トリプルを使います。APW430などを想定していますが、シャノンやLIXILの新しいEWというシリーズでも同等性能かなと想います。窓が良ければ、壁の断熱をある程度下げられますが、壁は面積が大きいのです極端な差はありません。
パターン1 外張りGW 100ミリ+ウレタン30倍発泡 75ミリ
基礎断熱は、スタイロフォームなどで100ミリという一般的な仕様です。
ポイントは、外側にグラスウール100ミリを持ってくる事ですが、新住協などでは一般的な仕様です。充填もグラスウールだとちょっとだけ床か屋根にしわ寄せがいきます。
パターン2 EPS 50ミリ+ウレタン30倍発泡 75ミリ
壁に熱伝導率0.034のEPSを持ってきました。湿式外断熱工法になります。EPSが50ミリしかありませんが、この場合は充填で頑張るしかありません。
そのため、基礎断熱をQ1ボードで75ミリ必要になりました。基礎だけなので面積が比較的小さいです。意匠を追求しつつ、窓の収まりもこれまで通りでいけるので、この仕様は意外に重宝するかもしれません。
ただし、通気がないので長期優良住宅を取得する場合は、土台を檜にして、立ち上がり1メートルをK3処理を施した構造材を使う必要があります。K3処理については別の日に詳しくお伝えいたします。
パターン3 ウレタンボード75ミリ+グラスウール100ミリ
Q1ボードを75ミリ外側に張って、充填が100ミリのグラスウール、天井にも200ミリのグラスウールを転がす仕様です。
基礎は、スタイロフォームを100ミリと一般的な仕様より少しコストがかかります。
これでも、UA値0.26は達成できますが、この使用の場合は窓の収まりを検討しないといけません。窓の周りに抱きを作るか、窓そのものを75ミリ飛び出すか?どちらかです。
検討が必要な窓の収まり
窓の収まりは、パターン1でも検討していますが、付加断熱を考える時のポイントになります。
パターン1と、パターン3は窓をふかして、外に出すのが収まりとしては良いと想いますが、屋内側の窓枠のサイズが大きくなってしまいます。
窓を引っ込めると、窓の周りのだきがひつようで、防水のラインがちょっと複雑になるという難点があります。
パターン2は、窓の収まりはこれまでと全く同じで収められます。ですが。通気が取れなくなるという難点があって、建物を建てるに当たったの検討項目は、いずれにしても、これまでの充填だけとは異なってきます。
それがある意味外断熱の醍醐味ではありますが、一朝一夕にはできないので競合に勝ちきる手段の一つになるかもしれません。
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