気密がエアコンの効きを担保する

こんにちは。

今日もご覧いただきありがとうございます。

株式会社MXエンジニアリングの湊です。

さて、今日も工務店の役に立って、元気になる記事を書いていきます。

《《《2022年4月19日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第272号》》》

気密が高い住宅は息苦しい?

たまに、こんなことをおっしゃっている方をごく希に見ます。

そういう方を、化石工務店というらしいです。

まあ、そんなイメージはありますよね。

ですが、実際は住宅というのは計画換気をしています。

この計画換気というのがポイントです。

気密が悪い古い家はいわば『無計画』換気になっています。

どういう意味か?といえば、どこからか解らないけど外気が屋内に入ってきてせっかく暖房しているのに室温がさがるみたいな現象を起こします。

きちんと計算をするとエアコンのサイズというのはかなり小さくできます。

断熱性能やパッシブ的な太陽光の取り入れなどをどのぐらい見るか?など要因は色々ありますが、非常に大雑把にいえば、35坪ぐらいの住宅で、HEAT20のG2ぐらいの性能であれば、8畳用のエアコン1台で問題無く暖房ができます。

これが、気密が悪いと2台有っても寒いという事態になります。

最悪息苦しいと思ったら窓を開けたらいいんですけどね。

ちなみに、新幹線の車両や飛行機の機体は、トンネルの衝撃や、高度1万メートルの高さを飛ばすために少し加圧しています。

加圧するということは、気密は極限まで小さくしています。C値は、0.1以下になっています。

でも息苦しくないですからね。

気密の高い住宅では息苦しいといわれたら、そんな人は飛行機に乗るとキット窒息してしまうかもしれませんね。

では、どの程度の気密を目指す?

Twitterなどの気密が0.2だったとか、0.1だったと書かれている方がいらっしゃいます。

計画冷房、計画暖房、計画換気のためには、もちろんC値は低ければ低いほど良いです。

ですが、C値0.1の住宅がすごく良くて、C値0.5の家はそんなに良くないのか?といえば、そんなことはありません。

札幌市のWEBに掲載されている住宅には、2つのC値しか記入されていません。

悪い方で1.0、良い住宅で0.5です。

つまり、北海道の札幌市は、下記のような基準があるわけです。

https://www.city.sapporo.jp/toshi/jutaku/10shien/zisedai/zisedai.html

UA値は、一番に良い住宅は0.18以下と書かれています。

この数値は、HEAT20のG3を超える数値です。1/2地域のUA値はHEAT20 のG3で0.20ですからね。

その札幌市はC値は。0.5以下にしないと言っているわけです。

これは、0.1でもいいけど、0.5は下回って欲しいという訳です。

実際に冷暖房負荷の計算では、こんな計算をします。

暖房負荷=(Q値+C値÷10)x床面積x内外温度差

つまり、C値というのはQ値の1/10しか効かないのです。

つまり、C値0.1は0.01ですし、0.5の場合は、0.05ですから、その差は0.04しかありません。

ちなみに。ここでのQ値は、4等級で2.7だったときの値ですから、現在のUA値よりも数値的には大きいのです。だいたい3倍になっています。

つまり、0.04の差というのはUA値だと大きいように感じるかもしれませんが、Q値になった途端1/3に更に圧縮されるので、誤差の範囲になってしまします。

とにかく、C値については札幌市も1.0以下ならよし、0.5以下ならなお良しといっていることを覚えておいてくださいね。

また、メルマガも頑張って毎日書いています。お申し込みは下記からお願いいたします。

Posted by 湊 洋一