HEAT20 G3の意味
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店を元気にする記事を書いていきたいと思います。
《《《2021年8月31日の断熱ブログ第56号》》》
HEAT20 設計ガイドブック2021
HEAT20の設計ガイドブック2021が2021年の7月に発売になりました。(アマゾンでの購入はこちらからhttps://amzn.to/3gLRHWQ)
この書籍で、正式にG3グレードがガイドブックに記載されています。つまり、この書籍でHETA 20のG3が公式になりました。
これまでは、組織内のテキストが出回っている状態でしたが、公式ガイドブックにその意義が記載されたので、気になるところをまとめてみました、
まず、HETA20のそれぞれの基準が下記の表の通りです。
数値的にはこれまでも多くの方がお話しされていますので、ご存知の方も多いと思います。
まあ、予告通りですので驚きはありませんね。
HEAT20 G3の意味
これまでは、HEAT20はG2グレードまでしか公式には載せていなかったのですが、このタイミングでこれを標準化したのはこんな意味があります。
最低室温がおおむね15度以上で、こたつなどの従来型のわずかな採暖で冬を過ごせる。
もしくは
部分間欠暖房(壁掛けエアコン)の省エネ基準レベルの住宅(つまり温熱等級4)の半分のエネルギーで、住宅内は全て18度以上となり、寒さを取り除ける住宅
という意味づけがなされています。
つまりは、部分間欠暖房(壁掛けエアコン)で暖房したG2と連続暖房運転のG3が同じレベルになる。つまり、下記のような関係になるわけですね。
下記が、書籍内に記載されているグラフですが、暖房期の最低室温が15度を下回る割合を示したグラフです。5地域から7地域ではほとんど下回る事が無くなっています。
非常にざっくりいいますと、冬の一番寒いときに、室温はこうなるという数値はこのようになります。
これは、100%保証するというものではありませんが、この程度の室温は前日の暖房した熱エネルギーがどんどん逃げていったエアコン停止後6時間後の最低気温を測定しています。
ごらんのように、室温が16度あれば、真冬でも長袖で快適に暮らせるレベルです。
つまり、HEAT20 G3は、住宅の本来あるべき姿です。ただし、建築コストがかかりすぎるのでどれだけ普及するかは、どれだけ多くの工務店さんが取り組むのかによりますね。
6地域で考えるHEAT20 G3
6地域というのは、東京、大阪、横浜、名古屋、神戸、福岡、静岡、浜松、広島、岡山などほとんどの政令指定都市があり、日本人の人口の6割がこの地域に住んでいます。
ですから、この地域を基準で語った方が多くの方に当てはまります。さらに、この地域は比較的温暖なので、断熱性能などについてもあまり興味のない方が多い地域ですね。
下記のグラフは、東京の1月の朝5時の暖房を切った状態での朝の最低室温とその時の年間の暖房負荷が示されています。
暖房負荷だけみると、窓のカーテンや断熱ブラインドを取り付けた住宅の方が若干暖房負荷が小さいことが解ります。
また、今回引用していませんが、冬の日射取得と、夏の日射遮蔽の重要性もこの書籍では触れられています。
しっかりこの書籍を読み込んでいただければ、これからの家づくりの指標になる事が良く解りますので、ご自分の地域だけでもしっかり読み込んでいただければと思います。
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