除湿という側面もある熱交換システム
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株式会社MXエンジニアリングの湊です。
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《《《2022年6月9日の日本一わかりやすいエコ住宅の作り方ブログ第321号》》》
熱交換換気システム
いわゆる1種換気というのは、吸気と排気両方とも動力を使う換気システムを指します。
つまり、ここには熱交換を行うという意味は含まれていません。
ところが、1種換気というと、熱交換換気システムを指すようになったのは、ほとんどの熱交換換気システムが、1種換気だからという理由があるからでしょうか?
今日はこの熱交換換気システムについて考えてみたいと思います。
この熱交換には、日本の製品の場合は、主に和紙が使われています。
ちなみに、欧州の熱交換ユニットは、主に金属が使われています。
この違いは、思想の違いだと思います。
日本の場合は、湿度をなんとか交換したいと考えているのに対して、欧州は熱交換ユニットの寿命とそもそも湿度が低いので、湿度の交換を考えていないということがあります。
欧州の場合は、気温は上がるのですが湿度は30~50%と快適なゾーンを維持しています。そのため外から湿度が入ってきても全く問題がないのです。
日本の場合は、外気温が35度、湿度が60~70%という事が少なくありません。この時の絶対湿度が20g/立米ということも少なくありません。この湿度を屋内に持ち込むのはせっかく除湿したのに勿体ないわけです。
もちろん、和紙で出来ているので、耐久性は問題があります。和紙の場合は空気が流れないと、ユニットがかびる可能性があります。
ということで、欧州の熱交換換気システムも、日本のものも一長一短があります。
和紙の熱交換ユニット
この和紙交換ユニットを使って熱交換をします。
この時に湿度も交換します。
特に夏は、エアコンを使って除湿を徹底的に行います。
絶対湿度でいえば、20g/立米近いところから、快適と感じる14g/立米以下にして行きます。
建物の気積は、100平米で天井高さが2.4mだとすると、240立米ぐらいあります。
この空気を6gの湿度を落とすと、1時間に120立米(換気の規制から、建物の1/2の換気性能が必要)必要ですから、720g程度の除湿が必要です。8gだと、おおよそ1kg程度の除湿が必要になります。
このうち、熱交換ユニットで、湿度の半分でも交換できるとすると、エアコンで除湿しないと行けない除湿量は、700~1,000gの除湿量が必要なところから、その半分の350~500g程度まで下げられます。
これは、エアコンへの負担も減りますし、あまり除湿運転での室温の低下を招かないという利点もあります。
この辺りは数値化しにくいのですが、熱交換換気システムの大きなメリットの1つですね。
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